231 健康的な体重は標準体重の5%増し

健康的な体重を知るための方法としてBMI(Body Mass Index)が使われます。これは体格指数と訳されていて、「体重を身長の二乗で割る」と求められます。わかりにくいので、理解しやすく表現すると「体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)」となります。これによって計算されたBMIが22となるのが理想とされます。この22の状態で、日本人は病気が少ないという統計結果があります。それなら「身長(m)×身長(m)×22」で標準体重を求めるほうが簡単で、目指すべき体重もわかりやすくなります。この標準体重なら健康的なのかというと、これだとパワーが出ないという人が少なくありません。
そこで、どのレベルを目指すのかというと、最も健康的であったのは標準体重から5%だけ多かった人です。それなら、この5%増しを標準体重にすればよいではないか、と思うかもしれません。標準体重という言葉は、標準的な体重を意味しているわけではありません。1日の摂取エネルギー量を計算するときの標準となる体重であることを指しているだけです。しかし、標準体重という言葉のせいで、勘違いされているところがあります。
男性で体重が62kgの場合には(日本メディカルダイエット支援機構のメンバーの例ですが)、5%増しなら65kgになります。体重は1日のうちの、いつ計測したかによって変わってきます。夜の就寝前に測ったときと朝の起床後に測ったときでは1kgほども変化があり、普通は朝のほうが減っています。寝ているうちにも基礎代謝分のエネルギーは使われていて、基礎代謝は1日の消費エネルギー量のうちの約70%を占めているので、朝のほうが減っているのは当然のことです。
体重を減らそう(実際には体脂肪を減らす)というときには、一番少なくなっている、起きてから食事をする間に測定します。夕食から寝るまでの間は体重が増えているときで、この段階でギリギリの体重だと寝ている間に減りすぎていることになってしまうからです。健康的な状態を下回るのは、決してよいことではないのです。