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代謝科学81 100kcal単位の摂取エネルギー

健康管理のためには、1日の摂取エネルギー量に合わせて摂取する食品が選ばれます。 1日の摂取エネルギー量を1600kcalとすると、主食は800kcal、主菜は400kcal、副菜は400kcalの割合となります。 主食は、主に糖質(炭水化物)で構成される食品で、ご飯やパン、麺類などが該当します。主菜は主にたんぱく質で構成される食品で、肉、魚、卵、豆腐などが、また副菜はビタミン、ミネラル


代謝科学80 1日の摂取エネルギー量を確認

自分が食べている食事量をエネルギーバランスとして把握するためには、100kcalの分量を確認する必要があります。 主食、主菜、副菜、油に分けて、1日に食べている食事量を100kcalに当てはめて、その数から1日に食べている摂取エネルギー量を調べるようにします。 主食、主菜、副菜、油の100kcalに相当する目安分量は、以下のようになっています。 〔主食〕ご飯1/2杯、赤飯1/2杯


代謝科学79 バランスのよい食事のPFC

健康維持のためにはバランスのよい食事をすることがすすめられます。バランスのよい食事と言われても、具体的に何をすればよいのかがわからないという人も少なくありません。 バランスのよい食事は、たんぱく質、脂質、糖質(炭水化物)が、それぞれ理想的な摂取割合になっていることを指しています。 たんぱく質、脂質、糖質はエネルギー源で、これ以外の食事で摂取する成分は、エネルギーとすることはできません。


代謝科学78 甘いものを食べてもダイエット

「汝の敵を愛せよ」というのは新約聖書のマタイ伝に登場する言葉です。 ダイエットの敵といえば“甘いもの”とされることが多いのですが、これは甘いものを食べると太るという印象が強く抱かれるからです。甘いものには砂糖が多く使われていて、砂糖を構成する分子の半分はブドウ糖です。 ブドウ糖のエネルギー量は1gあたり約4kcalで、脂肪酸の約9kcalに比べると同じ重量では半分以下でしかありません。


代謝科学77 自宅にいないと免疫が高められない

免疫を高めるためには、体温を上昇させることが重要であるということを前回、紹介しましたが、日本人は体温が低めの体質です。血液温度は36.5〜37℃ですが、欧米人や北方系アジア人は血液温度が1℃ほど高くなっています。これは全身の細胞の中で作り出されるエネルギー量が少ないために、血液が温まりにくくなっているためです。 基礎代謝は消費エネルギーの70%を占めていて、基礎代謝のうち70%は体温の上昇に


代謝科学76 免疫低下を防ぐには体温維持が大切

免疫は外敵と戦う能力を指していますが、免疫は年齢を重ねていくと低下していきます。免疫のピークは20歳代とされていて、40歳では70%、50歳では50%に低下して、70歳では10%に低下するとの報告があります。これは平均的なことであって、もちろん個人差はあります。 高齢者の場合には、日本老年学会と日本老年医学会が従来に比べて10〜20歳分も心身ともに若くなっていることから、65〜74歳は高齢者


代謝科学75 エネルギー物質はエネルギーではない

細胞の中のミトコンドリアはエネルギー産生の小器官で、一つずつは小さな存在ですが、数が多くて、細胞によって差は大きいものの、200〜2000個ものミトコンドリアが存在しています。 全身の細胞のミトコンドリアの重量を合わせると、全体重の10%にもなります。それくらい重要な器官であり、エネルギーが多く作り出されないと正常な働きができないことになります。 ミトコンドリアでエネルギーを作り出すの


代謝科学74 脳のエネルギー源はブドウ糖!?

三大エネルギー源と呼ばれるのは、糖質、脂質、たんぱく質だけで、それ以外のものは体内でエネルギーとして使うことはできません。糖質はブドウ糖に、脂質は脂肪酸に、たんぱく質はアミノ酸に分解されて、小腸から体内に吸収されます。 これらの3種類がエネルギー源になるといっても、たんぱく質(アミノ酸)は身体を構成する成分になり、全身の細胞を正常に働かせるために必要な酵素などの材料になるので、エネルギーとし


代謝科学73 全身の細胞で本当にエネルギーが作られているのか

「エネルギー代謝は全身の細胞の中で行われている」との説明は、私たちも生理学講習の中で話していることです。「全身の細胞の中にはミトコンドリアがあって、その中で生命活動に必要なエネルギーが作られている」とも話しています。 これは概ねは正しいことであっても、正確な話となると、ちょっと違ったところがあります。全身には60兆個以上の細胞があって、身体を直接的に構成する細胞ということでは細胞の中にエネル


代謝科学72 ストレスと代謝の関係

エネルギー代謝というと、身体が激しく動いていることを想像させることから、自律神経でいうと交感神経が盛んに働いている状態を思いうかべるかと思います。 これは事実であって、興奮系の交感神経の働きが盛んになると、脂肪細胞に蓄積されている中性脂肪の分解が進んで、血液中に脂肪酸が放出されます。 中性脂肪は脂肪酸が3個、つながった形をしていて、貯蔵型の脂肪となっています。これが分解されるためには、