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代謝科学35 やせてくると筋トレの効果が出にくくなる
ダイエットのための筋肉トレーニングの基本は自分の体重を活用した自重トレーニングです。スクワットもウォーキングもプッシュアップ(腕立て伏せ)も腹筋運動も筋肉に負荷をかけるのは、自分の体重です。 太っていることは健康のためによいことはないと言われるものの、一つだけよいことがあって、体重が重いことで骨にかかる負荷が強まって骨密度が高まることです。 骨に負荷がかかるということは、骨の周囲の筋肉
代謝科学34 代謝と鉄の関係
ミネラルの鉄はエネルギー代謝の酵素の構成成分となるミネラルで、赤血球の色素成分であるヘモグロビンの成分として酸素の運搬、細胞への酸素の取り込み、老廃物の炭酸ガスとの取り替えの機能があります。 体内では鉄は4~5gが含まれ、60%以上がヘモグロビンの中に存在して赤血球の酸素搬送に関わっています。残りは肝臓、骨髄、脾臓などに蓄えられています。 鉄が不足するとエネルギー代謝が進みにくくなると
代謝科学33 やせるのも太るのもダイエット
ダイエットというと、やせるという意味で捉える人が大半で、他の意味があるといってもピンとこないことがほとんどです。しかし、日本メディカルダイエット支援機構は「やせるのも太るのもダイエット」との考えで、メディカルダイエットの資格認定の初めの項目で説明しています。 ダイエット(diet)の元々の意味は方針、作戦、戦略などで、正しい方針に基づいて戦略を立てて、そのとおりに進むことがダイエットとなりま
代謝科学32 排出とエネルギー代謝
食事で摂取したもののうち胃で消化され、小腸で吸収されたもの以外は、不要なものとして大腸に運ばれ、排出されます。 実際には大腸で分解されて吸収される成分、大腸で発生する栄養素があるのですが、全体量としては少ないので、大腸の排出のための器官と考えても間違いではありません。 排出は不要なものを出すだけなので、エネルギーは必要ないような印象が抱かれることがあるのですが、大腸は排出のために蠕動運
代謝科学31 循環・代謝とエネルギー代謝
血液循環は心臓から送り出される血液の勢いと、血管の弾力性によって高められています。 血管が若々しい状態で、心臓の拍動の勢いがよければ血液はスムーズに流れるというのが原則ですが、血管が収縮すると狭いところを流れることになり、勢いが低下することになります。この状態を知るために実施されるのは血圧測定です。 血圧は動脈にかかる圧力で、血圧が高いと血流がよいように感じられることもあるのですが、血
代謝科学30 吸収とエネルギー代謝
胃で消化されたものを小腸で吸収するときには、ただ染み込むようにして血管まで運ばれていくわけではなくて、腸壁の細胞が栄養素を取り込んでいます。 細胞に取り込まれたエネルギー源のブドウ糖と脂肪酸は、細胞の中でエネルギー化されるというイメージがあるかと思います。エネルギー化はされているのですが、エネルギー源を使って、細胞の中で作り出されたエネルギーを使って細胞は、それぞれの働きをしています。
代謝科学29 消化とエネルギー代謝
消化をよくするためには消化液を多く分泌させる必要があるわけですが、食べたものの種類と分量に合わせて消化液が分泌されるためには、消化器を正常に働かせるためのエネルギーが必要になります。 細胞の中で発生するエネルギーの源になっているのは糖質(ブドウ糖)、脂質(脂肪酸)ですが、これが細胞の中のミトコンドリアで代謝されることによって細胞の中の生化学反応を起こすためのエネルギーとなっています。
代謝科学28 エネルギー代謝と副交感神経の関係2
全身の細胞の中で作り出されるエネルギーは、細胞にあるミトコンドリアで作り出されています。 前回は自律神経が消化、吸収、蠕動運動、排泄までコントロールしているという話を書きましたが、吸収されたあとには、血液中に入った栄養素が全身の血管を巡り、内臓や器官などで使われています。 この循環のためにも、内臓などで使われる代謝のためにも自律神経が関わっています。 内臓や器官の働きが高まるとい
代謝科学27 エネルギー代謝と副交感神経の関係1
エネルギー代謝は全身の細胞の中で起こっていることで、代謝を高めるためには、まずはエネルギー源の糖質と脂質が効果的に体内に取り込まれることが重要です。 食事をすると消化液が分泌されて、糖質はブドウ糖などの単糖に分解され、脂質は脂肪酸に分解されます。これが小腸から吸収されるわけですが、同じだけの栄養素を摂れば同じように吸収されるわけではありません。 個人によって消化液の量も違えば、吸収量も
代謝科学26 運動強度と代謝の関係
有酸素運動によって最大酸素摂取量を高めることでエネルギー代謝が高まることについて、EPOC(excess post-exercise oxygen consumption)効果を取り上げて説明をしてきました。 最大酸素摂取量の60〜70%は有酸素運動から無酸素運動に切り替わる前のAT(Anaerobic Threshold)ポイントで、これ以上の負荷がかかる運動は湯酸素運動であるウォーキング