最新情報

治検5 健診と検診の違い

健康診断は「健診」と略して呼ばれますが、これは全身の健康状態を調べ、自分の身体が健康であるかを調べることを指しています。似たような言葉に「検診」があり、これは特定の病気を早期発見することを指しています。 検診は一般には、がん(肺がん、胃がん、大腸がん、乳がん、子宮がん、卵巣がん、前立腺がん)、歯周病、結核、肝炎ウイルス、骨粗鬆症、脳ドックなどを対象に実施されます。 健康診断は、一般健康


健康データサイエンスへの期待

データサイエンスはIT社会の重要項目であり、それを担うデータサイエンティストの役割も重要性を帯びてきています。データサイエンティストと似たようなデータアナリストは以前から存在していました。データアナリストは膨大なデータを収集して、分析する専門家を指しています。 それに対してデータサイエンティストは、データの活用から新たな価値を創出する専門家で、行政や広告などの世界から徐々に広まっています。そ


これって聞き間違い? 2「発達障害児は入れない」

発達障害児の栄養改善を目的とした“発達栄養”の研究を始めたときから、サプリメントによる改善について研究している会社の理学博士と交流してきました。彼はスポーツによる発達障害の改善についても研究していて、スポーツ施設を社内に作って、一般にも営業開放していました。 発達障害では運動機能を高めることによって脳幹を発達させ、認知機能を高めることは以前から知られていて、その手法は実際に発達障害児支援施設


2023/9/27 主役と脇役

倫理で学んだことの一つに「主役は己自身」という教えがあります。主役を務めたくても脇役(ときには端役)しか回ってこないことがあり、そのときに何を考えるべきかということを思い続けてきました。 仕事でいえば、主役と脇役ではなく、「本業と副業」になるというのが私の感覚です。これまで何が本業かわからないことをしながら“レベル68”まで生き延びてきました。 毎年1つずつレベルアップするといっても、


2023/9/27 自分にとっての「得るは捨つるにあり」

何をするにも自分の年齢は影響してきます。年齢を問われたときに“歳”ではなく、「レベル68」と答えて、毎年1つずつアップしていくと強がってはいても、平均寿命や健康寿命のことを考えると、そろそろ“終活”が必要と感じます。 男性の平均寿命(2023年)は男性が81.05歳、女性が87.09歳なので、これを基準とすると私の場合の残された期間は13年ほどです。厚生労働省は各年齢層(5歳刻み)の平均余命


健康スポーツ12 カローリング

カローリングは、氷上のチェスとも呼ばれるカーリングからヒントを得て誕生したインドアスポーツです。競技は体育館などのフロア(床面)を利用します。 用いられる用具は2kgのジェットローラ(カーリングのストーンに相当)、ポイントゾーン(的)、スコアカードだけです。 競技は3種類があります。メジャー競技は1チーム3人のプレーヤーが橙・青・緑・黄・黒・赤の6色のジェットローラを11m先のポイント


エネルギー代謝93 肥満対策の運動

生活習慣病の改善には食事療法と運動療法の両方が重要だと言われても、治療段階になって医薬品を使っていると食事療法も運動療法も二の次にされることがあります。しかし、肥満は見た目でもわかりやすく、治療の基本はやせることであるので、やせるためには食事と運動が重要であることもわかりやすくなっています。 ところが、実際には効果的な医薬品が使われた瞬間に、これまでの食事と運動への心がけが消え去ってしまう人


治検4 専門用語解説だらけの講習テキスト

これまで3回にわたって書いてきた「治検」をテーマにしたコラムですが、これを読んだ方から同じような質問が相次ぎました。要約すると「治療に関わる用語が理解しにくいという話なのに、専門用語だらけでわかりにくい」ということです。 そのような質問や疑問があることは初めから想定して、書き方を考えてきました。医学や治療、健康に関わることは、どんなにわかりやすく説明しようとしても専門用語が使われた瞬間に理解


健康リテラシー4 医学部で栄養学を学べない影響

健康の専門家として食事に関する指導を期待しても、期待をかなえるだけの結果が得られにくいのは、医師養成機関である大学の教育内容にあるということを前回(健康リテラシー3)取り上げました。 医師を養成する医学部がある大学は82校ですが、その中で栄養学講座があるのは25校ほどです。これでも増えたほうで、以前は20校を下回っていました。栄養学講座がある大学でも必須ではなく、選択講座となっています。


噛む噛むeverybody35 高齢者の若返りと歯の健康

高齢者は以前に比べると心身ともに若くなっていることが指摘されています。 それを証明するように、後期高齢者の数が前期高齢者の数を超えた前年(2017年1月)に日本老年学会と日本老年医学会が、高齢者の定義の変更を提言しました。2013年に高齢者の定義を再検討する合同ワーキンググループを立ち上げ、高齢者の心身の健康に関する各データを検討して議論を重ねてきた結果です。 現在の高齢者の定義は65