最新情報

発達栄養講習18 エネルギー源を活かす水溶性ビタミン

エネルギー源(糖質、脂質、たんぱく質)が細胞のエネルギー産生小器官のミトコンドリアに取り込まれればエネルギー代謝が起こると単純に考えられがちですが、ミトコンドリアに取り込まれる前に高エネルギー化合物のアセチルCoAに変化する必要があります。 そのために必要になるのが水溶性ビタミンです。水溶性ビタミンのビタミンB群とビタミンCは、酵素の働きを補う補酵素として働いて、糖質、脂質、たんぱく質の変化


発達栄養80 味覚過敏には温度も影響する

感覚過敏のうち食べることに直接的に関わってくるのは味覚過敏ですが、味覚以外にも食べられるものを制限するような感覚過敏が確認されています。 温かいものは温かく、冷たいものは冷たくして提供するのが、おいしい料理の基本です。温かさの基準となるのは60℃です。温かい温度は80℃、60〜80℃がぬるいというのは通常の感覚です。 この温度なら熱いと感じないように思われがちですが、感覚過敏には60℃


健康・火の用心23 健康づくりの“王道”

王道というと、正攻法や定番という意味で使っている人が多いようです。会話や講演などの中で「王道」というキーワードが使われるたびに、本来の意味で言っているのか、それとも誤用なのか気になってしまいますが、大抵は誤用のほうです。 単なる用語の間違った使い方であったら、それほど気に止める必要がないのかもしれません。しかし、健康に関わることについて、「これが王道だ」と言われて、本来の意味のほうで言ってい


発達支援推進7 差別解消の合理的配慮

発達障害がある人は、一般的に言われる障害者と比べると見た目ではわかりにくいこともあり、困難さを抱えていることも気づきにくいことがあります。その気づきにくいことを察知して、手を差し伸べるには、発達障害について理解することが非常に重要です。 しかし、発達障害は障害と見ない風潮もあり、障害者の差別を解消するために活動している社会運動からも外されてしまうこともあります。 障害者の差別の解消する


脂肪代謝促進研究40 やせるためのエネルギー代謝ではない

エネルギー代謝の解説を本格的に始めるにあたって、代謝の概要について触れておきます。代謝というと、一般にはエネルギー源を材料にしてエネルギーを作り出すことを指していますが、定義的にはエネルギーを作り出す「異化」と、それとは逆にエネルギーを使って物質を作り出す「同化」に分けられます。 ダイエットだけに注目すると、エネルギー源の糖質、脂質、たんぱく質を使って、全身の細胞の中にあるミトコンドリアとい


サプリ概論232 逆転の発想のカルシウムその1

カルシウムというと、骨や歯に必須の体内で最も多いミネラルで、体重の約99%が骨や歯にあることから、“骨と歯のミネラル”と一般には考えられています。不足すると骨粗鬆症や骨軟化症を引き起こすことが知られています。 それは事実なのですが、重要なのは残りの約1%で、血液や筋肉中にカルシウムイオンとして溶け込んでいます。血液中では血液凝固の作用をしていて、筋肉中では筋肉収縮をさせるミネラルとなっていま


ツイン・ウォーク13  血圧対策の効果的な歩き方

血圧が上昇する原因は複数ありますが、内臓脂肪の蓄積によっても上昇します。内臓脂肪が蓄積すると悪玉の生理活性物質のアンジオテンシノーゲンが分泌されます。この生理活性物質はインスリン抵抗性を引き起こして血糖値を上昇させることが知られていますが、それと同時に血管を収縮させ、さらに血液中の塩分濃度を高めるために、血圧を上昇させます。 肥満になると、血管の外側にある脂肪細胞が膨らむことになり、血管が圧


発達栄養講習17 エネルギーを作る代謝と細胞活性化の代謝

代謝というと全身の細胞の中で起こる生化学反応のことを指しています。特に大きな役割は生命維持に必要なエネルギーを作り出すことであることから、“エネルギー代謝”と表現されることが多くなっています。 エネルギー代謝というと、エネルギー源(糖質、脂質、たんぱく質)を材料にして、細胞の中のエネルギー産生の小器官のミトコンドリアの中でエネルギーを発生させることというのが一般の認識です。これは代謝の一つの


記念日12月6日〜12日

広く健康に関わる記念日について紹介します。 12月6日 日本オーディオ協会がトーマス・エジソンが蓄音機フォノグラフを1877年の12月5日に発明したことから「音の日」と制定。毎月1日は「あずきの日」(井村屋グループ)、「釜飯の日」(前田家)、「手巻きロールケーキの日」(モンテール)。 12月7日 紙芝居文化の会が国際交流を目指して創立日の2001年12月7日にちなんで「世界KAMISH


Medical Diet153 日本人は脂肪摂取で血糖値が上昇しやすい

糖尿病の最大の原因は血糖値の上昇で、血糖値を上昇させなければ糖尿病は予防・改善できると考える人が多くいます。それは医師にしても同じことで、血糖値を上昇させるブドウ糖が含まれる糖質さえ減らせば糖尿病は予防できる、改善できると思い込んでいる人も少なくありません。 血糖は血液中のブドウ糖のことで、ブドウ糖が含まれる糖質が少なければ、血糖値が上昇しにくいのは当然のことです。そのために糖質制限をさせて