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ツイン・ウォーク11 目的に合った歩き方

歩き始めたときには、細胞のミトコンドリア内でエネルギー源としてブドウ糖が多く代謝されます。これはブドウ糖が、すぐにエネルギー化しやすい性質のエネルギー源となっているからです。 ブドウ糖が中心に代謝しているのは10~15分間ほどで、それ以降は脂肪代謝が中心へと切り換わります。この身体の仕組みから、ブドウ糖を積極的に代謝させて血糖値を下げたいときと、脂肪酸を積極的に代謝させて中性脂肪値を下げたい


発達支援推進5 自治体と住民の協働で進める発達障害児の支援

発達障害者と発達障害児への支援は住民の責務であるということを認識して、そのような取り組みをしようと考え、国や自治体にアプローチしても、なかなか応えてくれないと感じている人も少なくないはずです。 自治体の理解が得られたとしても、関係する機関が期待どおりに動いてくれないために、歩みが鈍いと感じさせられることもあります。 この点について、発達障害者支援法の第二条の二では続けて、以下のように示


発達栄養講習15 セロトニン減少の影響

自閉症スペクトラム障害と注意欠陥・多動性障害では、行動的な特徴が異なることから、神経伝達が異なるように思われがちですが、自律神経の調整に着目すると共通性が見られます。自律神経は興奮系の交感神経と抑制系の副交感神経があり、一方が盛んに働くともう一方が抑えられるという拮抗した関係となっています。 自律神経の働きはホルモンや神経伝達物質によって影響が与えられ、中でも幸せホルモンとも呼ばれるセロトニ


あくまでも噂話89「健康ウォーキング」

ウォーキングの総本山といえ日本ウオーキング協会で、過去に主導権争いが何度かあったのは、ここを押さえれば“勝利は間違いなし”という存在だったからです。都道府県単位に協会(例えば岡山県ウオーキング協会)があり、その下に地域協会(例えば岡山徒歩の会)があって完全なピラミッド化が構成されています。一時期不祥事があり、「日本ウオーキング協会 不祥事」で検索すれば何があったのかわかります。 その不祥事で


健康・火の用心20 同じ効能でも結果は違う

キーワードが同じなら、同じ結果が得られると考えられることもあるのですが、こと健康に関わることになると、そうはいかないということがあります。 免疫というキーワードは、コロナ禍を経験して健康維持には重要なことであり、免疫を高めることによって感染症にもかかりにくくなり、がんにも抵抗力がつくということが知られるようになってきました。 免疫に関わるのは体内にある免疫細胞で、それが活性化されれば感


脂肪代謝促進研究37 L‐カルニチンのLの意味

代謝促進成分のL‐カルニチンのLはLevorotatoryの頭文字で、左旋性の意味があります。物質を通過する光の振動面を左に回転させる性質を表しています。これとは逆の右旋性もあって、立体異性体としてL型とR型に分けられます。立体異性体というのは、構造式は同じだが、原子の立体配置が違っているものを指しています。 カルニチンのL型、つまりL‐カルニチンには代謝促進成分として脂肪酸と結びついて細胞


エネルギー代謝47 血流と腸内環境

全身の血流を高めることは腸内環境を整えるためにも効果があります。血流を高めるためには運動するのがよいとされます。血流が高まると温かな血液が全身を巡り、これによって全身の臓器が温められることになります。 手足が冷える人は血液温度が低いようにも思われることもあるのですが、血液温度は人によって大きな違いはありません。日本人は血液温度が低めで、欧米人に比べると1℃ほども低くなっています。わずか1℃の


ツイン・ウォーク10 生活習慣病に対応した歩行法

ウォーキングは生活習慣病に対応する運動療法の基本となっています。歩くことによってエネルギー消費することで、体脂肪を減らし、血液中のブドウ糖や中性脂肪、コレステロール(悪玉コレステロールとも呼ばれるLDL)を減らすことによって、生活習慣病の予防と改善に役立てようとしています。そのためには、それぞれの生活習慣病によって効果が得られる歩行法を知り、それを実践することが大切になります。 ウォーキング


発達支援推進4 発達障害児の支援は住民の責務でもある

発達障害者は、発達障害があり、そこに社会的障壁が加わることによって日常生活や社会生活に制限を受けている存在だということを発達障害者支援法は定義(第二条)しています。 これは早期に発見して、早期に改善のための対処をすることで、発達障害であっても状態を軽減させ、本人や家族などの困難さを少しでも解消しようという考えに基づいています。 発達障害者支援法の第三条でも、国や地方公共団体は発達障害児


発達栄養講習14 発達栄養とエネルギー代謝

発達栄養学のベースとなっているのはエネルギー代謝科学で、臨床栄養学でも中心的な課題とされてきたことです。エネルギー代謝は、全身の細胞にあるエネルギー産生の小器官のミトコンドリアでエネルギーを作り出すシステムを指しています。 ミトコンドリアは非常に小さなもの(直径0.5μm、長さ1μm)ですが、全身のミトコンドリアを合わせると体重の10%にもなります。それだけ重要な器官であり、生命維持に必要な