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発達栄養79 味覚過敏で食べられないものへの対応

自閉症スペクトラム障害に特徴的にみられる感覚過敏のうち、食事に直接的に影響するのは味覚過敏です。酸味、苦味、渋味、辛味、塩味に過敏に反応して食べられないということで、料理をする家族にも大きな負担がかかります。このうち食べなくても健康に影響がないものは避けて、食べなければ健康が維持できないものは、なんとかして食べられるようにしようと考えるのが一般的です。 酸味がある食品の代表的なものは柑橘類(


健康・火の用心19 名前が同じなら中身も同じか

大豆が身体によいと言われれば、大豆のどの部分なのかと考えることがないのは、大豆そのものを食べるのが当たり前になっているからです。特に品質が高い、栄養価が高い部分だけを取り出して、“一等大豆”などと言って販売されることはありません。 大豆が原材料の商品の中には“丸大豆”とうたったものがあります。初めて丸大豆がコマーシャルに使われたときに、その醤油メーカーの広報に電話をかけて、丸でない大豆の形を


脂肪代謝促進研究36 L‐カルニチンの摂取上限量

サプリメントは1日あたりの摂取の上限量が定められています。水溶性の性質がある栄養素は体内に長くは保持されず、その多くは1日ほどで排出されます。だから、どれだけの量を摂っても問題はないと考えられることもあるのですが、保持されている期間に過剰症が起こるものもあります。 体内促進成分のL‐カルニチンは水溶性の性質で、いつ摂っても吸収され、長期間は保持されないのは他の水溶性の成分と同様です。しかし、


記念日11月29日〜12月5日

広く健康に関わる記念日について紹介します。 11月29日 トンボが、いい(11)服(29)の語呂合わせで「いい服の日」と制定。全国海水養魚協会トラフグ養殖部会が、いい(11)フグ(29)の語呂合わせと食べた人に福をもたらすという意味から「いいフグの日」と制定。より良き宮崎牛づくり対策協議会が、いい(11)肉(29)の語呂合わせで「いい肉の日」と制定。飯田下伊那食肉組合とマルマン(ともに長野県


サプリ概論231 逆転の発想のサプリメント

「サプリメント」は、アメリカの「ダイエタリー・サプリメント」(Dietary Supplement)を略したもので、栄養補助食品、健康補助食品を指しています。 Supplementには追加や補助、補足、補充、補完の意味があり、Dietary Supplementは「日常の食生活では不足する栄養成分を補うもの」とされています。 日本でサプリメントというとビタミンやミネラルといったもので、


ツイン・ウォーク9 効果を高めるインターバルウォーキング

有酸素運動と無酸素運動を交互に行う運動はサーキットトレーニングと呼ばれます。その効果を歩くことによって得るのがインターバルウォーキングです。 サーキットトレーニングは30秒間ずつ繰り返すことを基本としています。30秒間としているのは無酸素運動では30秒間を超えると疲労物質の乳酸が増えるため、30秒間で無酸素運動を終えて、乳酸の発生が少ない有酸素運動に切り替えるとしています。これはショートイン


発達栄養講習13 食事に関係する五感以外の感覚過敏

発達障害の特性として現れやすい感覚過敏は五感(味覚、触覚、視覚、聴覚、嗅覚)に関するものが多くみられますが、五感とは関係がない感覚過敏もみられます。 直接的には関係がないとしても、そのきっかけには五感を強く刺激され、それが記憶として強く、長く残っているために、感覚過敏として現れるということも少なくありません。 五感以外の食事に関連する感覚過敏としては、以下のことがあげられます。 ・ス


Medical Diet152 早食いと生活習慣病の関係

生活習慣病の予防のための生活の注意点を見てみると、その多くに“早食い”があり、早食いを戒める内容となっています。生活習慣病のリスクを高める食事内容としては、高血圧では食塩過多、糖尿病では糖質過多、脂質異常症(高中性脂肪血症、高LDLコレステロール血症)では脂質過多ということが言われます。 早食いだと、満腹中枢が働く前に多くの量を食べる傾向があり、食べる量が増えれば食塩、糖質、脂質を多く摂るよ


健康・火の用心18 健康のためのミニマリズム

ミニマリズム(minimalism)は、最小限(minimal)と主義(ism)を組み合わせた造語で、要素を最小限まで切り詰めようとする行動を示しています。その分野は芸術、音楽、建築、文学、哲学など多岐にわたっていますが、これを生活そのものに取り入れようとするミニマリストから、私たちのように健康づくりの考え方として提唱するところまで、どこまでが範囲と定義するのが難しいくらいの広がりがあります。


発達支援推進3 発達障害児を減らすのは自治体と住民の意識

発達障害がある人(発達障害者、発達障害児)の早期発見、早期支援は発達障害者支援法では国や地方公共団体(自治体)の責務とされています。そのとおりに実行されていれば、発達障害者(18歳以上)と発達障害児(18歳未満)の多くは発達障害者・発達障害児ではなかったはずです。 発達障害は、神経の発達が遅れがちであるために得手・不得手の凸凹(でこぼこ)が環境や周囲の人との関わりのミスマッチを招き、対人関係