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身体年齢34 血液脳関門を通過する成分

身体の健康状態は、脳の機能も大きく影響してきます。脳が全身の機能を調整していることだけでなく、健康づくりに必要な気力や神経伝達も脳の働きに影響を受けています。脳は正常に機能するために、必要な成分以外は取り込まれないようになっています。 脳の細胞に酸素や必要な成分を運んでいるのは毛細血管ですが、脳の毛細血管には他の毛細血管とは違った特徴があります。それは血液脳関門と呼ばれる特別なゲートがあるこ


ツイン・ウォーク66 血圧改善の効果的な歩き方

血圧は血管の動脈にかかる圧力のことで、心臓から送り出された血液の勢いによって高まっていきます。血圧が上昇する原因は複数あるのですが、内臓脂肪の蓄積によっても上昇します。 内臓脂肪が蓄積すると悪玉の生理活性物質のアンジオテンシノーゲンが分泌されます。この生理活性物質はインスリン抵抗性を引き起こして血糖値を上昇させることが知られていますが、それと同時に血管を収縮させ、さらに血液中の塩分濃度を高め


2023/7/12 東洋医学の発想での西洋医学

私たちが研究・実践指導しているメディカルダイエットは、生理学を基本としているので分類でいうと西洋医学の範疇となります。それなのに、発想は東洋医学的で、同じ治療、同じ医薬品なら同じ結果になるとは考えていません。 西洋医学の治療であっても受け手側の状態によって結果が違うのは当たり前のことです。東洋医学では証という体質があり、体質によって同じ手法(薬や療法)であっても身体によい結果を与えたり、逆に


健康食品の法規制48 痛み関連商品は販売の波が小さい

健康食品の購入数は、季節によって変化することがあります。それは気候によるものではなくて、年中行事が関係しています。出費が多い年末年始、春の連休、夏休みのお盆などは、他の出費を抑える傾向があり、健康食品の購入を少し延ばそうとする人が多くなります。 これは通常の消費行動ですが、高齢者の場合には特に強く現れることがあり、孫が訪問してくる時期には、お小遣いやお土産に費やす金額が増える分だけ、購入数、


Age free岡山25 認知症予防は国民の責務

認知症対策の世界では、以前から2025年問題が叫ばれてきましたが、目の前に迫ってきました(2023年7月現在)。 2025年は認知症の高齢者が700万人となり、65歳以上の高齢者の5人に1人に達すると推定された年だったからです。また、認知症予備群とされる軽度認知障害も同数程度になると考えられています。軽度認知障害になると5年で半数が認知症に進行するとされています。 2025年は団塊の世


エネルギー代謝81 100kcalの運動の計算式

100kcal単位の運動量を知るためには、METS(メッツ)を用いて消費エネルギー量を計算する方法を活用します。METSは運動や生活活動の強度の単位で、安静時を1としたときと比較して何倍のエネルギーを消費したかで活動の強度を示したものです。 消費エネルギー量は、以下の計算式となっています。 「消費エネルギー量(kcal)=体重(kg)×METS×運動時間(h)×1.05(係数)」


噛む噛むeverybody13 歯・口腔の健康の目標

日本人の健康づくりについて、目標値を定めて国民運動として実施しているのが厚生労働省による「健康日本21」です。正式名称は「21世紀における国民健康づくり運動」といって、10年間での達成目標を定めています。 健康日本(第一次)は2000年から2010年、健康日本21(第二次)は2013年から2023年で、第二次の最終評価は2023年5月31日でした。この評価の発表を受けて、令和6年度から健康日


身体年齢33 コレステロール値と卵の摂取量の関係

身体の健康を保つには血管の健康状態を保つことが大切で、そのためには動脈硬化の要因とされるコレステロールの過剰摂取を抑えることが訴えられていた時代があります。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」は5年ごとに新たなものが発表されています。2010年版までは1日のコレステロール摂取量は200mg未満にすることが推奨されていました。 そのため、卵の摂取量は1日に1個までと言われていました。卵はMサイ


健康づくりの名言「求めよさらば与えられん」

新約聖書マタイ伝に出てくる「求めよさらば与えられん」を面白い解釈で説明してくれた人がいます。面白いというのは、正しい解釈を面白おかしく説明したということではなくて、どちらかといったら間違いです。 「求めよ」は求めなさいで、「与えられん」は与えてくれるだろうという意味です。何が与えられるのかというと正しい信仰で、求めるのは神に対してということになります。問題は「さらば」の解釈で、正しいのは「そ


発達栄養113 セロトニン不足を解消する食品

神経伝達物質のセロトニンは必須アミノ酸のトリプトファンを材料にして体内で合成されると前回説明しました。セロトニンの合成は脳内で行われていますが、それは全体量の10%ほどでしかありません。これ以外は別のところで合成されて、それが脳に届けられています。その合成場所は腸内です。 腸の状態をよくして、善玉菌が増えやすく、働きやすい状態にして腸内環境を整えることはセロトニンの合成にも役立つことになりま