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サプリ概論144 代謝のための酵素は補酵素がないと働かない
体内には細胞が60兆個以上あって、それぞれの細胞にはエネルギー産生をするミトコンドリアがあります。ミトコンドリアで発生したエネルギーは、その細胞の中で酵素を用いて生化学反応を起こしています。体内の酵素の種類は3000個ほどとされています。酵素は細胞内に存在しているので、不足することはありません。しかし、働きやすい酵素と、そうでない酵素があります。これは酵素そのものに原因があるのではなくて、酵素の働
脳の健康寿命61 先生や会長と呼ばれる立場になる
趣味を持つことは脳の健康寿命を延ばすために大切なことであり、グループや団体の役職をすることで脳の機能を保つことができるという健康報告が相次いで、高齢者を対象とした団体が多く作られるようになりました。 これに参加するのはよいことであっても、他の人に従うだけ、面倒なことは他人任せで楽しければよいというだけでは、脳の健康寿命を積極的に延ばすことはできないようです。責任感を持つことが大切で、さらに敬われ
発達障害サポーター39 遺伝が原因とされるものの研究途中
発達障害の遺伝については注意欠陥・多動性障害では50〜80%、平均すると70%の発現率とされていると前回紹介しましたが、注意欠陥・多動性障害に関する特徴的な遺伝子は確認されていません。それなのに親から子どもに70%も遺伝すると考えられているのかというと、ドーパミン関連受容体とトランスポーター、セロトニン受容体とトランスポーター、シナプス関連蛋白関連遺伝子の関係性が研究によって明らかにされているから
Medical Diet73 やせるための昼食での脂肪抑制
夕食で脂肪を多く摂ると、脂肪が吸収されやすい時間帯で、しかも食事で摂った脂肪が肝臓で蓄積型の脂肪に合成されるときに使われるエネルギー量が少ないので、エネルギーロスが少ないことをあげて、前回は太ることを目的としている人のための脂肪摂取のタイミングについて紹介しました。 再確認の意味で触れておくと、食事で摂った脂肪が肝臓で蓄積のための中性脂肪に合成されるときには、似たようなものに変化させるだけなので
認定講習の諺もじり3「絵に描いたモチベーション」その1
資格認定講習は受講者が学びたいと思える内容と資格の名称が大事で、内容と名称こそがモチベーションを高めるものとなります。資格認定流行りの時代だけあって、こんな内容でよいのかと思えるものがあり、内容的には優れていても資格名に疑問があるというものもあり、さらに教えっぱなしで資格を与えてよいのかと思えるようなものを目にすることがあります。 そんな疑問を感じたときに頭に浮かぶのが、今回のテーマの「絵に描い
“偽”と“儲”の真意その1
メディカルダイエット講習のときに、「自分のためだけでなく、周囲の人のためにも役立ててほしい」ということを話しています。それは当たり前のことで、その人のためにしか役立たない情報を伝えているつもりもないし、受講している人も他の人に伝えることを目的にしている人がほとんどです。 私たちが行っている講習の多くは資格認定講習で、しかも3段階方式(初級、中級、上級)にして、上位資格認定者が下位講習(中級資格認
サプリ概論143 エネルギー代謝に必要な水溶性ビタミン
全身の細胞のミトコンドリアに取り込まれたブドウ糖と脂肪酸は、ともにアセチルCoAに変化してTCA回路と呼ばれる代謝経路に取り込まれます。 ブドウ糖がアセチルCoAに変化するときにはビタミンB₁、ナイアシン、ビオチン、パントテン酸が必要になります。これらの一つでよいということではなくて、すべてが必要になります。脂肪酸がアセチルCoAに変化するときにはビタミンB₂、ナイアシン、パントテン酸が必要にな
Medical Diet72 太るための夕食での脂肪摂取
エネルギー源(糖質、脂質、たんぱく質)が吸収されやすい時間帯があります。栄養素はそれぞれ吸収率が示されていますが、そのほとんどは平均値であって、吸収率がよい時間帯もあれば、あまりよくない時間帯もあります。それに関係しているのは、消化と吸収の生理的な効率の変化で、最も影響を与えているのは自律神経です。 自律神経には興奮系の交感神経と、抑制系の副交感神経があり、副交感神経は夕方以降から朝までに働きが
発達障害サポーター38 遺伝原因説の伝え方
発達障害の原因は何であっても、今さら対応することができないのだから、“原因を追求するのは意味がない”という考え方をする人がいます。実際に発達障害児の毎日の生活、改善支援をしている施設の職員にとっては原因追求をしている時間があるくらいなら、目の前の対応に注力したいという気持ちは当然のように理解できることです。 発達障害の理解を進めるための普及活動では、“発達障害は親のせいではない”ということを保護
学習支援53 18歳での契約成立への不安
日本の成人年齢が20歳だということは民法に定められて、明治時代から140年間も続いた国民的な常識でしたが、民法が改正されて、2022年4月1日から18歳からが成人となりました。成人になると選挙権が得られて、さまざまな契約も親の承諾なしにできるようになりました。権利が得られる反面、義務も生じます。これまでなら未成年であることを盾にとって法廷後見人の承諾なしに結ばれた契約は簡単に取り消すことができる“