インターバルウォーキングはサーキットウォーキングなのか

インターバルウォーキングを運動の専門家を対象にしたセミナーで披露したときのこと、「サーキットトレーニングのウォーキング版なので“サーキットウォーキング”のほうがよいのでは」と言われました。サーキットトレーニングは無酸素運動と有酸素運動を30秒間ずつ繰り返すもので、無酸素運動のマシントレーニングのあとに有酸素運動のエクササイズを行うのが一般的です。エクササイズといっても足踏みをする程度のものもあるのですが、無酸素運動によって筋肉の中に酸素が多く取り込まれていると、この酸素を有酸素運動で効果的に使うことで脂肪の代謝を高めることができます。
インターバルウォーキングでも歩くことによって筋肉の中に取り込まれる酸素が増えます。無酸素運動の全身運動では首から下の全身の筋肉の90%を使うことも可能ですが、歩くだけでも腹部から下の70%の筋肉を使うことができます。速歩は腕を大きく振って歩く場合に使われる筋肉は80%以下です。ところが、2本のポールを使って歩くノルディックスタイルのウォーキングでは首から下の90%の筋肉を使うことができます。
歩く速度を変化させるインターバル速歩の速歩は時速5.5kmのスタスタ歩きですが、強度を高めた大股での全力歩きは時速7kmとなります。どちらの速度にしても普通歩行と速歩を繰り返すだけなので直線道で実践できます。しかし、ポールを使っての速歩となると、普通歩行のときにポールを使わないで持って歩くというわけにはいきません。そこで、ポールを使って5分間の高強度の速歩は円状のコースを歩いて、スタート/ゴール地点にポールを置きます。そして10分間の普通歩行では手ぶらで歩き、またスタート/ゴール地点でポールを使って5分間の高強度の速歩を行います。
この方法だと円状のコースを使うので、これは周回走路となり、サーキットウォーキングと呼んでもよいのかもしれない、という話をさせてもらっています。