コエンザイムQ10の吸収率の違い

コエンザイムQ10は価格差が大きな商品です。複数の素材を組み合わせたものなら価格が違っても理解はできるところですが、中身のほとんどがコエンザイムQ10となると、素材の違いが気になるところです。もちろん、素材の種類と量によって価格を決定するという適正な流通がなされていて、妙な価格設定がされていないことが条件の話ではあります。
コエンザイムQ10というと還元型が有名なので、他にはないように思っている人もいますが、わざわざ還元型といっていることからわかるように、他の型もあります。それは酸化型といいます。身体の中で使われるのは還元型で、酸化型が還元型に変わるためには抗酸化成分が必要なので、還元型を摂ったほうが効率がよいと言われています。抗酸化成分をプラスするのは大変なような印象が持たれがちですが、ビタミンCを加えるだけでよいので、言われるほどではないようです。
吸収率でいうと還元型のほうが酸化型よりも少しは高いとのことですが、実際の還元型の吸収率1%ほどです。これも食事をしたあとの胃腸に脂肪がある状態でのことで、脂溶性のコエンザイムQ10は空腹時に摂った場合には吸収率は0%、つまり素通りをすることになります。
1%の吸収率、酸化型でいえば1%にも満たない吸収率のものを、少しでも高めたいということでシクロデキストリンの包接作用を活用した研究が進められました。その結果、10倍以上の吸収率となっています。これまでの最高は18%とのことです。他の成分に比べたら極めて低い吸収率ですが、これでもコエンザイムQ10としては驚きの結果です。
この吸収率が価格には反映されていなくて、還元型は酸化型の包接体タイプの3倍の価格となっています。単純計算ではあるものの、10倍の吸収率ということなので、30倍の差ということになります。これまでコエンザイムQ10は効き目がよくないような言われ方もされてきましたが、包接体のコエンザイムQ10なら価格的にも試してみるにはよい商品です。ちなみに両タイプを販売しているのはDHCです。
コエンザイムQ10とシクロデキストリンについては、このサイトの「サプリメント事典」を参照してください。