フルーツには多彩な栄養素が含まれている

フルーツはビタミンの重要な摂取源となっています。
ビタミンCには抗酸化作用があり、鉄の吸収促進、抗ストレス作用があります。ビタミンCは野菜にも多く含まれていますが、加熱によって壊れやすいので、生で食べられるフルーツから摂りやすくなっています。多く含まれているフルーツは、かき、キウイフルーツ、いちご、柑橘類、くり、パインアップルです。
ビタミンB群は細胞内のミトコンドリアのエネルギー代謝に必要で、不足すると代謝が低下します。フルーツに含まれているビタミンB₆、イノシトールは脂肪酸やアミノ酸の代謝に関与していて、肝機能の向上に効果があります。葉酸は成長や妊娠に必要な成分となっています。多く含まれているフルーツは、くり、柑橘類、バナナ、キウイフルーツ、パインアップルです。
ビタミンAは成長に関与していて、妊娠や子どもに特に必要となっています。視力を正常に保つ機能もあります。β-カロテンなどのカロテノイドは体内でビタミンAに変換されるプロビタミンAで、強い抗酸化作用があります。みかんに多いβ-クリプトキサンチンは、橙(だいだい)色の色素で、他のカロテノイドより体内で保持される時間が長く、免疫強化や骨密度向上、美肌効果が確認されています。多く含まれるフルーツは、みかん、すいか、びわ、かきです。
ビタミンEは活性酸素を消去する抗酸化作用と、抗酸化作用によって細胞膜を安定させる作用があり、生活習慣病の予防効果があります。抗酸化ビタミンの中ではビタミンEは最も抗酸化作用が強いのですが、酸化すると人間の細胞を酸化させる作用があるので、多く摂ることによってかえって健康リスクが高まることになります。しかし、ビタミンCには酸化したビタミンEを元に戻す還元作用があります。フルーツにはビタミンCも含まれるので、この効果が期待されます。多く含まれるフルーツは、キウイフルーツ、もも、すもも、さくらんぼ、バナナ、柑橘類、いちご、西洋なしです。