糖尿病対策にも活かせるフルーツ

フルーツはブドウ糖よりも果糖が多いとはいっても、ブドウ糖は含まれていて、最近の甘いフルーツほどブドウ糖が多いこともあって血糖値を上昇させないわけではありません。そのことから、糖尿病の人や血糖値が高めの予備群の人には避けられがちです。しかし、日本糖尿病学会の「糖尿病食事療法のための食品交換表」では、生鮮果物を1日に80kcal分を摂るようにすすめられています。それも食事の後のデザートとしてだけでなくて、間食として食べることもすすめられているのです。
その分量は、みかんやなし、ももなら200g、りんごやかき、ぶどう、キウイフルーツなら150g、バナナなら100gとされています。糖尿病になって、血糖値が上昇しやすい人はフルーツを一度に食べるのではなく、1日2回に分けて摂るのが望ましいとされています。
フルーツにはブドウ糖とショ糖も含まれています。ブドウ糖は血糖値を上昇させやすく、ショ糖はブドウ糖と果糖が1分子ずつ結びついたもので、やはり血糖値を上昇させる作用があります。血糖値が上昇すると膵臓からインスリンが多く分泌されて、肝臓での脂肪合成が増えることから太る要因になるとされています。
しかし、フルーツに含まれている量は少なく、血糖値を上昇させない果糖が多く含まれているので、太りにくい食べ物となっています。フルーツに多いビタミンのうち、ビタミンB群には脂肪燃焼作用があり、ミネラルも代謝を高めるために必要となるので、ダイエットに適した食品となっています。
太りやすい食品であるかどうかを示す指標としてグリセミックインデックス(GI)が用いられています。これはブドウ糖を100とした血糖値の上昇しやすさを数値で表したもので、コーンフレークが81、ドーナツが76であるのに比べるとフルーツはバナナが51、ももが42、オレンジが39、りんごが37と、血糖値を上昇させにくい食品だということがわかります。