フルーツの摂取目標量とエネルギー量

野菜は1日に350gを摂ることがすすめられています。これは厚生労働省の「健康日本21」で目標摂取量として示されたもので、350gのうち緑黄色野菜が120g、その他の野菜が230gと、3分の1は緑黄色野菜を食べることがすすめられています。野菜の摂取量は不足していますが、もっと不足しているのがフルーツで、2000年(平成12年)には文部科学省、厚生労働省、農林水産省が決定した「食生活指針」の中で健康のために野菜と同様に1日に200g以上のフルーツを食べることを提唱して、「毎日くだもの200グラム運動」が始まりました。この運動は、今も続けられています。
200gのフルーツの量は、1個の量だとりんご、日本なし、洋なし、夏みかん、はっさく、いよかん、デコポン、グレープフルーツ、ぶどう(1房)、2個の量だとギウイフルーツ、みかん、バレンシアオレンジ、かき、もも、バナナ(2本)となります。すももは3個、びわは6個、パイナップルはサイズにもよりますが、3分の1個くらいの量となります。中には、一度には食べられない量のものもあるので、朝などに限ることなく、何回かに分けて食べることがすすめられています。
フルーツは甘いために、たくさん食べると太るというイメージが抱かれがちです。フルーツの甘さのもとになっている糖分はブドウ糖、果糖、ショ糖(砂糖)で構成されていて、フルーツには特に果糖が多く含まれています。果糖はショ糖の1.2~1.7倍の甘みがあるために、太りやすいと思われがちですが、フルーツのエネルギー量は野菜に比べて、それほど多いわけではありません。
100g当たりでみると、バナナは86kcal、かき(甘柿)は60kcal、ぶどうは59kcal、りんごは54kcal、キウイフルーツは53kcal、みかんは46kcal、なしは43kcal、ももは40kcalとなっています。同じ重さの菓子類と比べると、ショートケーキは344kcalなのでバナナの約25%と、低エネルギー量であるためダイエットに適しています。