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エネルギー代謝70 ストレスと代謝の関係

エネルギー代謝というと、身体が激しく動いていることを想像させることから、自律神経でいうと交感神経が盛んに働いている状態を思いうかべるかと思います。これは事実であって、興奮系の交感神経の働きが盛んになると、脂肪細胞に蓄積されている中性脂肪の分解が進んで、血液中に脂肪酸が放出されます。 中性脂肪は脂肪酸が3個、つながった形をしていて、貯蔵型の脂肪となっています。これが分解されるためには、神経伝達


健康食品 敵か味方か35 機能性が確認されている代謝促進

エネルギー代謝を高める成分の代表といえば、コエンザイムQ10、L‐カルニチン、α‐リポ酸で、これらは代謝促進成分と呼ばれています。3種類の成分を、この順番で並べたのは、食品の成分として認められた順番だからです。以前は医薬品の成分だったのですが、2001年にコエンザイムQ10が、2002年にL‐カルニチン、2004年にα‐リポ酸が厚生労働省によって食品に使用することが許可されました。 コエンザ


Age free岡山5 医療費のピークを下げれば元気で過ごせる

国民全体の健康度の話となりますが、それを見る指標の一つとなっているのは生涯医療費です。医療費が多くかかるということは健康度が低くなっている証拠であり、それだけ日常の活動も健康のための活動も制限されているということにもなります。 生涯に使われる1人当たりの医療費は、厚生労働省の調査によると約2800万円にもなります。これは医療機関に支払われる金額で、社会保険によって1割から3割を本人が負担して


発達栄養102 緑黄色野菜嫌いの改善

野菜嫌いの子どもは多く、中でも発達障害があると感覚過敏もあって、野菜が食べられないということは少なくありません。一つには野菜の味があって、独特の苦味がある野菜も多く、特に色が濃い緑黄色野菜は味にも特徴があります。 子どもは成長過程では、まずは甘味に対する感覚が鋭くなり、徐々に食べるものを増やしていくと、苦味や渋味、酸味などの感覚を知り、それに慣れていくようになります。ところが感覚過敏では、こ


健康食品の法規制35 医薬品との相互作用

健康食品は、あくまで食品であるので、医薬品とバッティングすることはない、という考えは長らく医学や医薬の世界にはありました。それは今から20年以上前のことで、それこそ“機能性食品”ではなく“気のせい食品”と揶揄されるような時代のことです。 ところが、健康食品の使われる素材の研究が薬学の世界で拍車がかかり、医薬品と同様の作用機序(効果的に働くメカニズム)がわかり、より効果が高いものも明らかにされ


理想実現のための代謝促進17 エネルギーの発生量に影響すること

エネルギー源(糖質、脂質、たんぱく質)を食事で摂れば、そのままエネルギーとなるわけではありません。一つには消化と吸収の関係があって、消化液の量と消化酵素の働きの違いによって糖質からブドウ糖に、脂質(脂肪)から脂肪酸に、たんぱく質からアミノ酸に、どれくらい分解されるかによって吸収率は違ってきます。 吸収されれば、それが全身の細胞に取り込まれてエネルギーになるのかというと、細胞への取り込みも違っ


サプリ概論254 機能性表示食品の事後チェックの透明性6

(3)実験結果及びグラフ 広告その他の表示において試験結果やグラフを使用する場合、試験条件(対象者、人数、摂取方法等)が視認性をもって明瞭に表示されていないことによって、一般消費者が機能性に関して、特段の条件などなく容易に効果を得ることができるかのように誤認する蓋然性があるときは、景品表示法上の問題となるおそれがあります。 また、試験結果を示すグラフを極端にトリミングやスケール調整等をする


2023/5/10 発想の“テンカウント”

岡山市南倫理法人会のモーニングセミナーに参加させてもらって、タイムキーパーの大切さを実感しています。予定時間に従って厳格に進めていくのは、大切な倫理の実践を講話として伝える方の時間を着実に確保するためで、早朝の6時から7時までの短い時間を有効に活用するための手段であることは理解しています。 時間を無駄にしない行動というと、メジャーリーグではピッチクロック(投球間隔時間)が今年から採用されて、


辛に一本足せば幸になる?

漢字遊びのように思われることもあるものの、今回のテーマの「辛に一本足せば幸」というのは、真実に近いところがあり、これを講演の演題に使っている人も多いようです。 確かに、辛に一を合体させると幸となります。辛いというのは何か一つ足りない結果なので、何をプラスすればよいのかを考え、実行に移すことが大切だという教えとして使われています。 「辛い」と書いて、「つらい」と読む人と「からい」と読む人


発達障害支援4 発達障害者支援法のデメリット

法律は世の中をよくするために施行されるものであって、メリット、デメリットという表現はふさわしくはないというのが一般的な感覚です。しかし、発達障害児と、その保護者の支援活動を行っていると、デメリットと呼んでもよいような状況を目の当たりにすることもあります。 保護者は、子どもが定型発達(発達障害でない状態)であっても、子どもの特性や志向などに合わせて、できる限りの支援をしていくことは、当たり前に