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母子の栄養14 脳のエネルギー産生のための栄養成分

脳の唯一のエネルギー源はブドウ糖であることを前回説明しましたが、脳細胞に必要なものだけを通過させる血液脳関門を一部のアミノ酸も通過することができます。これはエネルギー源として脳細胞に取り込まれているわけではなくて、脳細胞を構成するタンパク質の材料として通過しているからです。 これは脳細胞に限ったことではなくて、三大エネルギー源のうちアミノ酸は身体を構成する重要な成分であることから、エネルギー


健康食品 敵か味方か21 栄養機能食品の表示例

栄養機能食品は、次のような表示をすることが許可されています。 【脂肪酸】 n‐3系脂肪酸「n‐3系脂肪酸は、皮膚の健康維持を助ける栄養素です」 【ミネラル】 亜鉛「亜鉛は、味覚を正常に保つのに必要な栄養素です」「亜鉛は、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です」「亜鉛は、たんぱく質・核酸の代謝に関与して、健康の維持に役立つ栄養素です」 カリウム「カリウムは、正常な血圧を保つのに


エネルギー代謝64 プラセボで代謝が高まる理由

機能性表示食品は、機能性(血圧降下や血糖降下など)を表示して販売できる制度で、その機能の数値をグラフ化して広告に使っている会社もあります。それを見ると、機能性表示食品の本製品と、その成分が含まれていないプラセボ(偽薬とも呼ばれる)を比較すると、本製品のほうが数値の下がり方が大きくて、その効果を確認することができます。 そのときに注目してほしいのは、プラセボを使った人の数値の変化で、有効成分が


健康食品の法規制21 効能本の発行スタイル

健康食品の効能効果を述べただけで、商品名も出ていない、もちろん販売会社の名前も問い合わせ先も出ていない本は“バイブル本”と呼ばれます。書籍であっても実質は広告になっているということで、何度か取り締まりを受けています。以前は、バイブル本は書店の健康コーナーの棚の多くを占めていましたが、今では随分と少なくなっています。バイブル本を発行する出版社は以前は10社以上もありました。 一般の書籍の発行形


発達栄養96 家庭用洗剤も残留は危険

栄養摂取は、食品に含まれる栄養素の質と量が確保されていることが大前提となりますが、安全な食品であることも大切です。有害性がある物質が含まれていると、それを体内で分解、解毒するために多くの栄養素が消費されてしまいます。 発達障害では極端な偏食が起こりやすく、極端とまではいかなくても、味覚、嗅覚、聴覚、視覚、触覚の感覚過敏から食べられない、食べているとしても困難さを抱えたままの食事となります。そ


記念日4月1日〜10日

広く健康に関わる記念日について紹介します。 4月1日 ティーペック(東京都台東区)がメンタルヘルス相談サービスを始めた1993年4月1日にちなんで「こころのヘルスケアの日」と制定。居酒屋甲子園(東京都文京区)が良(4)い(1)と酔(4)い(1)の語呂合わせで「居酒屋で乾杯の日」と制定。サッポロビールがサッポロびん生の誕生日の1989年4月1日にちなんで「黒ラベルの日」と制定。サントリーワイン


健康食品 敵か味方か20 栄養機能食品制度とは?

栄養機能食品は、健康の維持等に必要な栄養成分の補給を目的として摂取する人に対して、特定の栄養成分を含むものとして、定められた基準に従って、その栄養成分についての機能を表示することができる食品です。 個別許可型の特定保健用食品とは異なり、1日当たりの摂取目安量に含まれる栄養成分量が、国が定めた上限値・下限値の規格基準に適合している場合に、審査を受けることなくサプリメント製品に表示できる規格基準


DNA Answer40 タイプで異なる食の困難さ

発達障害児に特徴的な極端な偏食は、自閉症スペクトラム障害にも注意欠陥・多動性障害にもみられることですが、その割合となると大きな違いがあって、圧倒的に自閉症スペクトラム障害のほうが多くなっています。 それは自閉症スペクトラム障害に感覚過敏が現れやすくて、五感(味覚、嗅覚、視覚、聴覚、触覚)が過敏に反応しすぎるために食べることが難しいことが起こりやすいことがあります。そのことが極端な困難さを説明


サプリ概論248 健康食品の規制の改定9

景品表示法(不当景品類及び不当表示防止法)と健康増進法による健康食品の虚偽誇大表示についての規制は、「健康食品に関する景品表示法及び健康増進法の上の留意事項について」に掲載されています。この留意事項の改訂版が消費者庁から公表されたことから(令和4年12月5日)、その改定された部分について、景品表示法上と健康増進法上の問題となる表示例(保健機能食品以外の健康食品において問題となる表示例)の解説をして


2023/3/29 変化に気づかないほうがいけないのか

変化が起こるときには、どんな小さくても予兆は必ず起こっている、といいます。予兆に気づいていれば失敗はなかった、早く気づいて対処していたら違った結果になっていた、ということも、よく言われることです。私が家族とともに東京から岡山に移住して、足元をすくわれるようなことになったのも、自分の気づく力が足りなかったからなのか、と何度も悔いることがありました。 ここで別の話を差し入れると、私たちが得意とし