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健康食品 敵か味方か18 特定保健用食品制度とは?

厚生労働省によって2001年に保健機能食品制度が創設され、特定保健用食品と栄養機能食品が保健機能食品とされました。2015年には機能性表示食品が保健機能食品に追加されました。 特定保健用食品(トクホ)は、身体の生理学的機能などに影響を与える保健効能成分(関与成分)を含んでいるもので、消費者庁長官の許可を得て、摂取によって特定の保健の目的が期待できる旨を表示(保健の用途の表示)することができる


母子の栄養13 脳の発達に必要なブドウ糖

脳は発育のための重要な器官であることから、必要な栄養成分は通過させると同時に、不要な成分は通過させない仕組みがあります。それは“血液脳関門”といって、脳細胞の手前の毛細血管に備わっている関門(ゲート)のような仕組みです。 この血液脳関門によって、脳細胞のエネルギー源としてブドウ糖以外は原則として使われないようになっています。全身の細胞のエネルギー源はブドウ糖、脂肪酸、アミノ酸ですが、脳細胞以


健康食品の法規制18 健康食品の表示規制の理由

医薬品医療機器法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)に基づく「無承認無許可医薬品監視指導マニュアル」に、健康食品の具体的な取り締まりの基準が定められています。規制する理由として、マニュアルでは以下の説明がされています。 ①一般消費者の間にある、医薬品と食品に対する概念を混乱させ、ひいては医薬品に対する不信感を生じさせるおそれがある。 ②有効性が確認されてい


ツイン・ウォーク44 EPOC効果で歩いていないときにも代謝アップ

運動をし慣れていない人は、同じだけの運動をしても、運動をし慣れている人に比べると酸素を取り込んで有効活用する能力が低くなっています。また、運動をし慣れた人に比べると、同じ負荷の運動であっても最大酸素摂取量が高まりにくくなっています。 最大酸素摂取量は、1分間に体重1kgあたり取り込むことができる酸素の量で、一般には全力で運動をしたときの酸素量を指しています。 最大酸素摂取量は、ただ運動をし


発達支援推進41 発達障害者は医療と福祉を支える人材

発達障害者の人材活用は、将来的に人材不足となることが明らかな医療・福祉分野にも期待されています。 厚生労働省の「厚生労働白書」(令和2年版)では、超高齢社会における社会の変容の中で働き場について触れられています。 推計の年は2040年で、そのときには高齢化率は35.3%(高齢者数3921万人)と推計されています。2020年が28.4%(3589万人)、30年前の1989年(平成元年)が


エネルギー代謝63 機能回復のエネルギーその2

動脈硬化の予防のために使われるスタチン剤は、予防効果は大きいとしても、必ず動脈硬化が起こらないようにするものではありません。しかし、動脈硬化のリスクが高い高LDLコレステロール血症、糖尿病、高血圧症の患者の場合には、動脈硬化によって脳血管疾患や心臓疾患という命に関わる疾患を予防するために使われます。高齢者の場合には、リスクが高いとして特に使われやすくなっています。 肝臓の細胞では、エネルギー


健康食品 敵か味方か17 一般食品なら述べられる有効性の範囲

健康食品は食品の範疇であることから、医薬品のような効能効果(効いた、治った、改善したなど)を述べることは禁止されています。特定保健用食品、機能性表示食品、栄養機能食品の場合には、どのような有効性があるのかを一定の範囲で表示することはできるものの、それでも医薬品的な効能効果は述べることはできません。これは医薬品医療機器法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)によって規制さ


DNA Answer38 食事の困難さが支援の困難さにつながる

発達障害児の支援を実施するに当たって大変なことは数多くあるのですが、私たちのDNA講習の立場でも、こんなに大変なことがあるのかと気づかされることは多々あります。発達障害は食事の困難さがあり、それは五感(味覚、嗅覚、視覚、聴覚、触覚)の特徴による食べにくさがあり、中にはまったく食べられないものが出てくることもあります。 それも好き嫌いの範疇ではなくて、感覚過敏によって食べられない、感覚過敏は調


発達栄養95 肉の脂肪は同じではない

肉類は部位によって脂肪(中性脂肪)の量も、中性脂肪を構成する脂肪酸の割合も異なっているものの、一般的に食べられることが多い部位で比較すると牛肉は飽和脂肪酸の割合は約14%です。豚肉は約7%、鶏肉は約3.5%となっています。 脂肪の量が多い種類は飽和脂肪酸が多い傾向があります。部位と切り方によっては牛肉も豚肉も脂肪の量は同じに見えることはあっても、牛肉は赤身の中に含まれる脂肪酸が多くて、“見え


健康食品の法規制17 これさえ守れば大丈夫と言えない理由

健康食品の広告表示のコンサルタントの中には、法律論で間違いないからと、広告内容にOKを出すところがありますが、それで実際には取り締まり側からOKとはならなかったという事例があります。それはコンサルタントが規制について勘違いしていたということだけではなくて、販売事業者が過去にやったことが問題となって、より厳しく取り締まられることがあります。 そこをチェックすることができないと、取り締まり側から