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エネルギー代謝44 食事療法と運動療法は医師の仕事か

生活習慣病の改善には、エネルギーコントロールとエネルギー代謝が必要です。エネルギーコントロールは食事の摂りすぎ、偏りがある場合には、これを調整することを指しています。エネルギー代謝は、食事で摂ったエネルギー源(糖質、脂質、たんぱく質)を効率よくエネルギー化して、そのエネルギーを使って健康を維持することを指しています。 糖尿病を例にすると、いきなり医薬品(血糖降下剤)を使うようなことはありませ


脂肪代謝促進研究24 L‐カルニチンと有酸素運動の組み合わせ

代謝促進成分のL‐カルニチンがサプリメントとして摂取できるなら、これまでの生活を続けたままL‐カルニチンを補えばよいと考えられがちです。しかし、L‐カルニチンの役割は脂肪酸を細胞のミトコンドリアに通過させることです。ミトコンドリアに取り込まれる脂肪酸が増えるだけで代謝が高まるものの、脂肪酸の取り込み量に応じて自動的にエネルギー産生が高まっていくわけではありません。 脂肪酸が多く取り込まれても


講習NAVI27 知りたいことを話す講習

参加者や受講者が知りたいことを話すのは講習会やセミナーの基本中の基本です。聞きたくもないことを1時間以上も座って聞かされるのは苦痛でしかありません。これは話をする立場のときには気づかないことではあっても、自分が聞く立場になれば簡単にわかることです。 面白く感じない話は、どんなに重要なことであっても、頭の中に入ってきません。入ったとしても、すぐに抜けてしまって、記憶に残ることもなくなります。そ


発達栄養76 食事に関係する感覚過敏の特性

発達障害の子どもには特徴的な感覚の偏りがみられ、中でも感覚過敏と感覚鈍麻が大きな特徴としてあげられています。五感の偏りは、発育につれて神経発達が進む中で、初めのうちは抵抗感があることであっても、五感の慣れから受け入れられるようになっていくものです。 味覚の酸味や苦味は有害な物質として判断される味であることから乳幼児には嫌われるものですが、食べ続けているうちに慣れていき、五味が重なった複雑な味


健康・火の用心9 塩分が減っても高血圧が増えている

塩分は高血圧の原因であるとして、減塩運動が行われています。塩分さえ減らせば高血圧にならないのかというと、塩分調整によって効果があるのはナトリウム(食塩)感受性のある人で、その割合は高血圧の人の20%ほどでしかありません。それでも減塩を呼びかけるのは、ナトリウムが水と結合して血液量を増やすことで血管の圧迫を高めることと、血管の細胞にナトリウムが入ることで細胞内の水分が増えることによって血管が内側に膨


サプリ概論228 ビタミンB群の摂取タイミング

サプリメント・健康食品の摂取タイミングについては、表示を規制する法規によって表示することができません。摂取タイミングを明らかにできるのは医薬品だけで、サプリメント・健康食品については、いつ摂るのかの表示も禁止されていて、摂取タイミングによる摂取量を表示することはできません。 そのため、いつ摂っても効果があるのではないかと思われることがあるのですが、成分の性質によっては摂取タイミングが違うと、


脂肪代謝促進研究23 メディカルダイエットと代謝促進成分の活用

メディカルダイエットは、特定非営利活動法人(NPO法人)日本メディカルダイエット支援機構が研究・実践している食事と運動、食事と入浴、運動と入浴の実施タイミングによって代謝を促進する方法を指しています。 食事と運動のタイミングでは、どちらを先に行うのか、つまり食事の後に運動をする場合と、運動の後に食事をする場合で、エネルギー代謝が変わってきます。より代謝を促進させる方法は運動の後の食事で、空腹


健康情報共有24 果物でも血糖値が上昇するようになった

血糖値を上昇させるのはブドウ糖です。血糖は血液中のブドウ糖のことで、食品に含まれているブドウ糖が多いほど血糖値は上昇します。ブドウ糖以外の糖類は血糖値を上昇させないので、果糖が多く含まれる果物(フルーツ)を選ぶようにと、よく言われます。 果物に含まれる糖質の割合は、種類によって違うものの、果糖が50%、ショ糖が20%、ブドウ糖が15%ほどとなっています。ショ糖というのはブドウ糖と果糖が同じ割


Medical Diet149 肉と魚の筋肉の色

筋肉は赤筋と白筋があって、赤筋が有酸素運動による持久力の筋肉、白筋が無酸素運動による瞬発力の筋肉となっています。この筋肉が繊維状になって、混ざり合って存在しています。持久系の運動をすると赤筋が太くなり、瞬発系の運動をすると白筋が太くなります。これは人間の筋肉の特徴です。 赤筋が赤い色をしているのは筋肉に含まれるミオグロビンという筋肉色素タンパク質が多く含まれているからで、ミオグロビンには鉄が


健康・火の用心8 塩分を減らせば血圧は下がるのか

高血圧の人に第一に指導されるのは「塩分を控えること」です。食塩に含まれるナトリウムには水分と結合する作用があり、血液中のナトリウムが増えると血液中の水分が増えるために血圧が上昇する、というのが一般的な説明です。これは事実であったとしても、誰もが同じように起こるわけではありません。 血液中のナトリウムが増えると、腎臓から排泄される量が増えて、ナトリウムの量は一定に保たれるようになっています。と