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高血圧の基準が変わっても大丈夫か
アメリカの心臓病学会と心臓協会が2017年に高血圧ガイドライン変更で収縮期血圧を130mmHg、拡張期血圧を80mmHgに引き下げました。アメリカに追随する傾向が日本の学会にはあり、日本高血圧学会の2019年の高血圧治療ガイドラインでは、基準値は従来どおりの140/90mmHgを変更しないものの、合併症がない75歳未満の場合には130/80mmHg未満に引き下げられる方向で検討が進められています。
20分間の早歩きができないときにはポールを使って歩く
ウォーキングは、この方法が一番という正解はないのかもしれません。「歩くのは健康によいので、歩いていれば健康だ」とウォーキング研究の大家が発言したことから、ウォーキングイベントを開催している団体の方々の中には「早歩きをすることはない、ゆっくりでも長く歩くことがよい」という考えを示すことがあります。これは“万歩運動”をやってきた影響のようで、今でも1日1万歩は最低限の歩行数で、2万歩も3万歩も歩くと褒
朝食抜きを諌めると夕食を抜く人がいる
1日に三食を食べるのは、食事の基本中の基本です。三食というのは朝食、昼食、夕食を指しています。ところが、“1日に3食”と書かれていると、1日に3回、食事をすればよいと考える人も出てきます。食事を栄養素の摂取と考えるなら、朝、昼、晩に食べることにこだわることはなくて、3回の食事でも構わないし、同じ栄養素を摂取するなら2回でも構わないという考えも出てくるでしょう。しかし、食事で摂った栄養素は、取り入れ
大きく腕を振って歩幅を広げるウォーキング
背筋を伸ばして、勢いよく前進することを心がけて歩くようにすすめると、早く歩くことを強く意識しすぎて、歩幅を狭くして歩数だけを増やした歩き方をする人が出てきます。チョコチョコ歩きをしても回転数が多ければ目的地に早く到着します。体育館を使って早歩きを体験する教室を開くと、体育館の端から端までを歩くことになるので、スタートが早いチョコチョコ歩きの人のほうが早く到着します。そうした歩き方をするときには、肘
正しく歩いているかは本人にはわかりにくい
ウォーキング大会は全国で開催されていて、1万人以上が参加する大会も数多くあります。ツーデーマーチというのは2日にわたるイベントで、延べ人数なので、もしも5000人が2日にわたって別のコースを歩いたとすると1万人の参加となります。延べであっても1万人もの人が歩いている姿を見る機会は、正しい歩き方による健康づくりを提唱している日本メディカルダイエット支援機構のメンバーにとっては、研究と指導法を再認識す
軟便と便秘を左右する水分量
食べたものは胃で消化液によって水分が多い状態になって消化されて、小腸に送られてからは水分が徐々に吸収され、最後に大腸で水分が大きく吸収されて、適度な硬さの便となります。どれくらいの水分量かというと、通常の便は70〜80%が水分です。毎日の排泄があれば、ほぼ80%の水分量は保たれているのですが、便秘になると水分の吸収が続くことによって便の水分量が減り、60%ほどになると硬さが増して通過しにくくなりま
“ぎごちない”と“ぎこちない”の違い
「゛」(濁点)があるかないかで、意味が大きく違ってきます。落語の大喜利式にいうなら「はけに毛あり、はげに毛なし」ということになるのでしょうが、濁点があるほうが正しいと思っているのに濁点なしのほうが正しいと思っている人が多いことがあります。しかし、多くの人が使っているほうが、だんだんと正しいと思われていくようになり、ついには逆転するということもあります。その好例としてあげられるのが「ぎごちない」です
晴れの国・岡山は日照時間が日本一なのか
統計は前提によって結果が異なるので、都合のよいような結果を引き出すことも可能です。その一つの例としてあげられるのは“晴れの国”と呼ばれる岡山県です。呼ばれるというよりも岡山県は晴れの国をアピールしていて、観光やフルーツなどのブランド化にも役立てています。 晴れというのは日照時間を一般には指していて、日照時間の都道府県のランキングを見れば、一番の晴れの国は、どこなのかはわかるはずです。しかし、どの
ウォーキングを継続すると考える力が取り戻せる
認知機能と考える力は、あまり変わらないように思われがちですが、認知機能が維持されたり、向上すると考える力が高まるとは言いにくいところがあります。認知機能は記憶に関する脳の能力で、記憶力がよければ、それだけ考える創造性に関わる能力が高いわけではありません。海外の研究成果を引用して申し訳ない気持ちもあるのですが、アメリカのコロンビア大学などの研究チームの研究では、有酸素運動が認知機能に好結果を与えてい
運動の習慣化は認知機能を改善するのか
運動をすると全身の血流が盛んになると言われていますが、中でもスムーズになるのは脳の血流です。若いうちには運動をしたからといって特に脳の働きがよくなることはないのかもしれないのですが、中年以降には大きな変化が起こることにもなります。血流量が盛んになると、これは脳の働きがよくなっている証拠と見られがちですが、脳機能が徐々に衰えていって、認知症の予備群とされる軽度認知障害になると、かえって血流量が増えて