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日本人は乳酸菌の健康食品が効きにくい

乳酸菌の健康食品は腸内細菌の善玉菌と同じ働きをするので、乳酸菌を摂ることは善玉菌を増やしたのと同じように腸内環境が整えられる、とよく説明されています。これは間違いではないのですが、生きたままの乳酸菌は腸内では1〜2日ほどしか生きられないので、乳酸菌がそのまま善玉菌になるのではありません。乳酸菌は酸性の代謝物を出して、腸内を酸性に傾かせていきます。善玉菌は酸性の環境で増えやすく、その環境では悪玉菌は


ニンニクの臭い成分の有効性を再び

ニンニクは滋養強壮に役立つことは知っていても、臭いが気になるというので、臭わないニンニクが人気になっています。ニンニクが臭うのはアリインという成分がアリナーゼという酵素によってアリシンに変わるからで、このアリシンが臭いの素であり、抗菌力も発揮します。アリインとアリナーゼは別の細胞に含まれていることから塊の状態のニンニクは強く臭うことはないのですが、刻んだり、擦り下ろすと合わさってアリシンが発生する


タバコを吸うと血液がドロドロになる理由

血液がドロドロというと脂肪が血管に多く流れているイメージがありますが、それだけでなく、別のものが流れを悪くさせています。その別のものというのは赤血球です。赤血球は全身に酸素を運び、二酸化炭素を集めてくる役割があるので、赤血球が多いほうが健康のためにはメリットがあるように思われがちです。ある程度の量になるのはよいとしても、多くなりすぎると狭い道路に多くの自動車が殺到するのと同じ渋滞状態になります。こ


飽和脂肪酸が多い動物は血液がドロドロなのか

動物の肉に多く含まれている飽和脂肪酸は、多く摂りすぎると動脈硬化のリスクが高まることが知られています。飽和脂肪酸は血液をドロドロ状態にする脂肪酸と言われているので、動物の血液はドロドロになっているのではないか、という質問を受けることがあります。そういった想像をするのもわからないではありません。しかし、そんなことはありません。 飽和脂肪酸は血液の温度が高めの状態では溶けていて、固まったり、流れにく


中国の医薬品の成分の健康食品

中国では漢方薬の成分を抽出・生成して医薬品にまでしている例があります。医薬品というと自然の成分を研究して、その成分を化学合成するのが一般的ですが、それを漢方薬の成分そのものを使って医薬品レベルにまで高めています。この医薬品というのは病院で使用される医薬品や薬局で薬剤師から購入できる医薬品を指しています。 医薬品になっているのは従来から使われてきた漢方薬の素材だけではなく、最新の研究によって漢方薬


信じる者は“足元をすくわれる”

「信じる者は救われる」という言葉がありますが、今時は安易に信じると、とんでもない目にあうことも少なくありません。私たちが研究・教育しているダイエットもサプリメントも特に、そのことが言えます。他人の口コミを、そのまま信じる人は減ってはいるものの、医師などの発言や科学的なデータを示されると本物の情報と信じてしまうところがあります。例えば、ダイエットサプリメントの効能効果を示すデータがあっても、それが人


頑張りすぎは“身から出たサービス”

メディカルダイエットの資格認定でもサプリメントの検定でも、テキストの内容はサラッとしたものであっても、これを座学で講習するときにはテキストをはみ出した、場合によっては大幅にはみ出した話をさせてもらっています。そのようなことをするから、受講者が講師となって教える側に回る段階になると、そこまでの話ができないからと尻込みされる要因ともなっています。 そこで講師候補の方々には、テキストに沿った内容で、そ


旅は道連れ“要はお酒”

旅行の楽しみは、お酒があってこそという人は少なくないはずです。日本酒の味は蔵元によって個性があると同時に地域性も色濃くあって、その地域の食事の味付けが日本酒の味を左右し、日本酒の味が特徴のある地域の味付けを生んでいます。だから、旅先では地元の酒を飲みたいと願う人が多いわけです。 “旅は道連れ世は情け”というのは、旅は一緒に行動する道連れがいると心強いのと同じように、世の中を渡っていくときも人の情


何歳になっても50代の体力を保つためのヒトケミカル

日本老年学会と日本老年医学会は、現在の高齢者は心身ともに以前に比べて若くなっていることから、「高齢者は65歳から75歳に引き上げるべき」との主旨の提言をしています。確かに、現在60歳前後の人が小学校の低学年だったときに、60歳というと随分と年寄りという感覚があったはずです。しかし、その年齢に自分がなってみると、案外と若いと実感しているのではないでしょうか。 これはエビデンス(科学的裏付け)という


紫外線でシワが作られるメカニズム

皮膚の真皮にはコラーゲン線維やエラスチン線維といったタンパク質や、ヒアルロン酸というムコ多糖類が存在しています。コラーゲンは体内のタンパク質の3分の1ほどを占めていて、全身の約60個の細胞を結合させる役割をしています。エラスチン線維は皮膚のタンパク質の2%ほどでしかないのですが、コラーゲン線維に巻きつくような状態でコラーゲン線維をバネのように皮膚の組織を支える役目をしています。 ヒアルロン酸は真