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発達栄養学5 エネルギー代謝を理解するためのビタミンB群の基礎知識

全身の細胞のミトコンドリアの中のTCA回路でエネルギーを作り出すために必要なビタミンB群のビタミンB₁、ビタミンB₂、ビタミンB₆、ビタミンB₁₂には、それぞれ特性があり、一つの食品だけを食べれば摂取できるというものではありません。また、ビタミンB群は水溶性の性質があるため、細胞内で長く保持されず、毎日食事から摂る必要があります。 ビタミンB₁は、チアミンとも呼ばれています。糖質のエネルギー代謝


エネルギー消費が多くなるほど活性酸素が発生

エネルギーを作り出しているミトコンドリアのTCA回路は、ブドウ糖、脂肪酸、アミノ酸をエネルギー源として用いて、酸素を充分に活用して完全燃焼が行われている場合には活性酸素は発生しにくいのですが、酸素不足や燃焼を補助する働きの補酵素が不足して不完全燃焼になると活性酸素が多く発生するようになります。三大エネルギーの糖質、脂質、たんぱく質を摂りすぎて血液中のブドウ糖や中性脂肪が多くなりすぎると、TCA回路


記念日10月27日〜11月2日

広く健康に関わる記念日について紹介します。 10月27日 1931年10月27日に走り幅跳びの南部忠平、三段跳びの織田幹雄が日本人として初めて世界記録を樹立したことから「世界新記録の日」と制定。 10月28日 鰹節の燻乾カビ付け製法を考案した江戸時代の紀州藩の漁民・角屋甚太郎の命日の1707年10月28日にちなんで太鼓亭が「おだしの日」と制定。 10月29日 日本食鳥協会が国産とり肉のPRの


学習障害4 識字障害の例を知って対応を考える

学習障害の中で多くみられる読字障害は、本人も周囲の人も気づきにくいところがあります。もう一つの書字障害は識字をして、それを書くということで、文字の状態を見ることで周囲との違いを本人も把握しやすくなっています。それに対して、識字障害のほうは周囲と違っていることを認識することができないので、周囲の人は注意して見守り、早期に発見することが求められています。 読字障害は文字を音に変えることに困難さがあり


発達栄養学4 朝食を抜くとビタミンB群が不足する

全身の活動のためのエネルギーは、全身の細胞のミトコンドリアの中にあるTCA回路で作り出されています。ミトコンドリアはエネルギー産生の小器官ですが、その量は全細胞の重量の10%ほどにもなっています。それだけ重要な器官だということです。TCA回路にはブドウ糖、脂肪酸、アミノ酸が変化したピルビン酸、アセチルCoAを経て変化した、クエン酸が使われます。このクエン酸が次々に変化して、一周するとエネルギー物質


運動でエネルギー量が増えると活性酸素が発生する

吸い込んだ酸素のうち2〜3%が活性酸素になります。ということは、吸い込む酸素の量が多くなるほど活性酸素の発生量が多くなることになります。活性酸素の発生量が特に多くなるのは運動をして大量の酸素を取り込み、大量のエネルギーを消費しているときで、身体を動かすほど吸い込む酸素が多くなり、エネルギーを多く発生させるほど活性酸素の発生量は増えていくことになります。歩くだけでも平常時(安静時)に比べると1.5倍


学習障害3 発達障害の学習障害に感覚過敏も含まれる

学習障害(LD:Learning Disabilities)は、全般的な知的発達には問題がなく、視覚、聴覚に問題がなく、さらに学習環境や本人の意欲にも問題がないにも関わらず、読む、書く、計算するなどの学習に必要な基礎的な能力のうち一つないし複数の特定の能力について、なかなか習得できなかったり、うまく発揮することができないことによって、学業成績や日常生活に困難が生じる状態を指します。 学習障害は「


発達栄養学3 朝食抜きでは脳のブドウ糖が不足する

ブドウ糖は脳の唯一のエネルギー源で、脳細胞には三大エネルギー源のうち脂肪酸、アミノ酸は入ることができなくて、ブドウ糖だけが毛細血管から脳細胞に入ることができます。ブドウ糖が多く含まれた糖質(ご飯、パン類、麺類、砂糖など)を多く食べていれば、脳細胞に多くのブドウ糖が取り込まれ、それを長く使い続けることができるということなら、脳がエネルギー不足になるようなことはありません。ところが、脳は、そんな単純な


活性酸素が細胞を破壊する

活性酸素は必ずしも有害なものではなく、適度な量の活性酸素が発生した場合には身体の健康を守るために必要なものとなり、その結果として免疫を高める結果となります。 ところが、活性酸素が体内で多量に発生した場合には、細菌などの外敵からだけではなく、自分の身体の細胞からもマイナス電子を奪うようになります。活性酸素が発生したことによって細胞の核が破壊されますが、身体の細胞の場合には破壊は一つだけでは終わりま


学習障害2 20年後には学習障害の人の活躍が求められる

厚生労働省が毎年発表している『厚生労働白書』の最新版(令和2年版)には20年後(2040年)の推計が示されています。その中で多くの注目を集めた高齢化率は35.3%にもなり、比較年の2019年の28.4%と比べると急激に高齢者が増えることがわかります。急激な高齢化は医療と福祉の充実が強く求められる状態であり、『厚生労働白書』では2040年の医療福祉従事者は最大1070万人と、全就業者の5人に1人の割