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おいしさは味覚と嗅覚で発生する

鼻をつまんで食べると味覚が感じにくくなります。風邪をひいて鼻が詰まっていると味が感じないことは多くの人が経験していることです。おいしい味は、味覚だけで感じているわけではなく、これに嗅覚も加わって、本来の味覚として反応しています。嗅覚なしには味覚は成り立たないということです。 味覚は舌の味蕾の味細胞で味の成分をキャッチして、その情報が大脳皮質の島皮質へと伝えられています。嗅覚は鼻と脳の間にある嗅覚


発達障害の改善にセロトニンは役立つのか

セロトニンは神経伝達物質で、発達期のセロトニン摂取が自閉症スペクトラム障害の発症メカニズムに関与する可能性についての話題が提供されました。調べてみると、モデルマウスを使った実験の結果だったのですが、これまでにはない研究成果であることから、今後のヒト試験への期待も抱いて情報発信させてもらいました。 研究成果を発表したのは理化学研究所で、社会的コミュニケーション能力の欠如や繰り返し行動が特徴的な発達


卵は1日に何個までなら食べられるのか

血液検査を受けて、血液中のコレステロールの量が多いとコレステロールが多く含まれる食品は食べないようにしよう、コレステロールの量が多い卵は健康によいといっても控えるようにしよう、というふうに考えるかと思います。しかし、そのように摂取量に注意した食生活を送っていても、LDLコレステロール値は、なかなか下がってはくれないものです。というのは、血液中のコレステロールの量は食事の影響を強く受けてはいないから


軽度発達障害とは何だろうか

発達障害の話をするときに、軽度発達障害という言葉に遭遇することがあります。認知症の予備群は軽度認知障害と呼ばれていて、これと同じように発達障害の予備群と勘違いされることもあるのですが、軽度発達障害は今でいう発達障害の範疇にあるもので、現在は原則として使われない用語となっています。 発達障害は知能や障害には関係なく、自閉症スペクトラム障害、注意欠如・多動性障害、学習障害に当てはまる状態がみられたと


コレステロールの上限値が200mgになったのか

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準2020年版」が1月から使用されるようになって、この基準の変更的について取り上げるメディアが増えてきました。高齢社会への対応から栄養摂取の基準に関して高齢者の分類を変えたり、摂取すべき量を増やすということが行われましたが、大きな変更ではなかったことから、メディア受けするものではなかったようで、コレステロールについての記事と番組が目立ちました。 しかし、充分に理解


発達障害のグレーゾーンは予備群なのか

発達障害で使われるグレーゾーンは正式な診断名ではありません。グレーゾーンは生活習慣病においては診断域に達していないもののリスクが高い境界域を指していて、予備群とも呼ばれています。発達障害のグレーゾーンは、専門家によって発達障害の可能性を指摘されたものの、すべての診断基準を満たしていないことから確定的な診断ができない状態を指している通称です。 グレーゾーンの主な症状3パターンとしては、①調子が良い


卵は何個食べても大丈夫!の常識が通じなくなった

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」は5年ごとに最新版が発表され、次の版が出るまでの5年間使われます。2020年版は2024年まで使われますが、その内容をチェックしておかないと間違い情報を発信することにもなりかねません。最新版に更新された途端に、以前の常識が非常識になってしまうこともあります。今回の更新で、絶対に伝えなければならないのはコレステロールについてです。 2010年版まではコレステロー


発達障害の改善に早歩きは効果があるのか

有酸素運動は大脳の前頭前野の血流を促進することが知られていますが、前頭前野は記憶や集中力に関わる部位であるので、ウォーキングなどの効果的な有酸素運動は高齢者の認知機能を向上させるために採用されています。その事実から、ウォーキングは発達障害の改善にも効果があると考えられています。有酸素運動の脳への作用は認めるところですが、そのまま発達障害の改善につながるという考えには疑問があります。 運動によって


日本人の食事摂取基準で増えた食物繊維の量

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準2020年版」では、エネルギー源のバランスが変更となりました。2015年版では、たんぱく質は男女ともに13〜20%とされていましたが、2020年版では40歳代までは同じものの、50〜64歳は14〜20%、65歳以上は15〜20%となりました。脂質の割合は2015年版から20〜30%とされていますが、そのうち動物性の飽和脂肪酸は7%以下にして、魚や植物油に多い不飽和


発達障害の聴覚過敏は常に騒音と感じる

発達障害の自閉症スペクトラム障害にみられる感覚過敏は、個人によって五感の刺激が異なっているので、同じ視覚過敏、聴覚過敏であっても同じように感じているわけではなくて、感じ方には雲泥の差があります。とはいっても、聴覚過敏の場合には鋭い状態になっている人が多くて、まだ騒音に慣れていない子どもにとっては苦痛でしかない状態です。 どのような苦痛なのかといっても、こればかりは他のことに例えないと理解は難しい