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認知症とアルツハイマー病が死因になっている
日本人が、どんな病気で死亡しているのかの統計は人口動態調査として発表されています。平成28年の調査結果では、男女平均では悪性新生物(がん)、心疾患(心臓疾患)、肺炎、脳血管疾患、老衰の順になっています。以前は悪性新生物、心疾患、脳血管疾患が死因のトップ3でしたが、高齢化が進む中にあって肺炎が3位になり、さらに老衰が5位にあがってきました。男性の結果も同じ順位になっているので、これまでの結果を見ると
脂肪を減らしてもLDLコレステロール値が高まる
悪玉コレステロールとも呼ばれるLDLコレステロールは、脂肪の一種なので、血液検査でLDLコレステロール値が高いことが指摘されると、脂肪を減らそうと考える人がいます。中でもコレステロールが多く含まれる肉を減らしがちです。しかし、減らすべきは脂肪よりも糖質のご飯、パン、麺類などとなります。 LDLコレステロールの前にコレステロールについて簡単に説明しておくと、コレステロールは動物性食品に含まれる有機
脂肪を減らしても中性脂肪値が高い理由
血糖値が高い人が血糖値を下げようとして、ご飯の量を極端に減らすというのはありがちなことですが、これは間違いであるということは、これまでに何度か紹介してきました。血糖値と並んで気にする方が多い中性脂肪値についても同じようなことが言えます。「脂肪が多く含まれている食品を食べないようにしているのに、なかなか下がらない」ということを口にする人にはよく出会います。よく出会う、というより、私たちにしたら当たり
脂肪で太る人にはL‐カルニチンとコエンザイムQ10
肥満遺伝子対応のタイプ分けでは、リンゴ型は腹部の内臓脂肪が増えることで太っていくタイプで、皮下脂肪が増えていくタイプは洋ナシ型と呼ばれています。一般には脂肪細胞の中に蓄積されていく中性脂肪は、初めに内臓脂肪のほうに蓄積されて、一定量が蓄積されると皮下脂肪に蓄積されるようになっています。ところが、洋ナシ型肥満は内臓脂肪がそれほど蓄積されていなくても皮下脂肪が多くなっていきます。女性は皮下脂肪がつきや
糖質で太る人にはR‐αリポ酸とコエンザイムQ10
肥満遺伝子タイプで日本人に一番多いのは、糖質を摂ると肝臓で脂肪酸に合成されやすいタイプで、これは一般にはリンゴ型肥満と呼ばれています。遺伝子検査をすれば的確にタイプを知ることができるのですが、食事と運動の傾向のアンケート調査でも、80%ほどの確率で当てることができます。この確率のためには、正直に答えてくれることが条件になるのですが。 リンゴ型であることがわかると、それに適した食事法が指導されて、
遺伝子タイプを知って無理なく無駄なくダイエット
この項目のタイトルは「肥満遺伝子タイプを知って無理なく無駄なくメディカルダイエット」としたかったのですが、文字数制限から短くなり、勘違いさせるかもしれないという懸念もあって、タイトルの説明から始めました。日本メディカルダイエット支援機構のモットーは“無理なく無駄なく”です。これはダイエットに限らず、生活習慣病対策でも美容でも共通していることで、できるだけ効果的な方法を無理することなく継続してもらい
低血圧は心配しなくても大丈夫なのか
心臓弁膜症の中でも僧帽弁閉鎖不全症になると、心臓の左心房に一部逆流するようになって左心室から送り出される血液の勢いが弱くなります。血管にかかる圧力が弱まるので、血圧が下がることがあるのではないかと思われがちですが、僧帽弁閉鎖不全症によって血液の勢いが弱まっても、通常なら血圧を高めて全身に勢いよく血液が流れるようにする仕組みになっています。 ところが、僧帽弁閉鎖不全症によって血流が低下しても、自律
僧帽弁の異常は老化以外でも起こるのか
心臓弁膜症の推定患者数は我が国では300万人といわれています。その代表的なものは大動脈弁の疾患で、65歳以上では4%ほどが罹患していると推定されています。心臓の弁は血管と同じような構造で、高齢になって動脈硬化が進むと心臓の弁に関する疾患も増えていきます。心臓に関わる疾患は心疾患と呼ばれ、日本人の死因の第2位(がんが第1位)となっています。 心疾患という名称を見て、さすがにメディア関係者は心臓に関
エネルギーロス率が低い脂肪は太る
同じだけのエネルギー量のものを食べれば、脂肪であろうと炭水化物であろうと、同じように体脂肪の蓄積に影響するということは常識的に語られています。しかし、食事のタイミング、つまり朝食に食べるのか昼食に食べるのか、それとも夕食に食べるのかによって体脂肪の蓄積量が大きく違ってきます。 食事で摂ったエネルギー量のうちエネルギー消費に使われるものを除くと、その多くは肝臓で脂肪酸に合成されます。そのあと中性脂
R‐αリポ酸でなければ役に立たないのか
α‐リポ酸には天然型のR‐αリポ酸と非天然型のS‐αリポ酸があります。R‐αリポ酸は役に立つのか立たないのかということを問われると、これは間違いなく役に立ちます。というのは、体内で合成されるのはR‐αリポ酸であり、体内で使われるのもR‐αリポ酸だからです。α‐リポ酸が医薬品成分から食品成分としても使用することが許可されたとき、R‐αリポ酸は胃液で分解されるので、S‐αリポ酸と組み合わせたラセミ体が