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筋肉を増やすには休むことも必要

「筋肉は運動をすると増やしていくことができる」と言われているので、何本に増えるのかと聞いてきたメディア関係者がいました。その質問は、例えば100本の筋肉が何本に増えるのか、という主旨だったのでしょうが、運動をしても筋肉の数は増えてはくれません。筋肉の本数が増えると考えるのは筋肉運動のことを“貯筋”と表現されていることも関係しているかもしれません。 筋肉は運動によって刺激を与えると太くなっていきま


吸収されない健康食品があるのか

健康食品は加工法によって吸収率が大きく異なっています。中には、まったく吸収されないものまであります。その例としてあげられるのはキノコです。キノコは軟らかいようでも細胞膜は頑丈で、その中に含まれている成分は細胞膜を壊さないと出てきません。以前にアガリクスは煮出して飲むことがすすめられていましたが、重要成分の多糖類は圧力をかけて細胞膜を破壊するか、発酵によって乳酸菌などに細胞膜を壊していかないと取り出


健康食品とサプリメントの根本的な違い

サプリメントの実際のところを解説するWEBサイトにコンテンツを提供しています。その内容を要約して紹介させてもらいます。 「サプリメントは健康食品と同じもの」とか「健康食品を英訳したもの」と説明されることがあります。サプリメントはアメリカの「ダイエタリー・サプリメント」(Dietary Supplement)を略したものです。ダイエタリーという言葉の4文字までは「Diet」なので、ダイエットのため


ヒトケミカルは加工で効能に格段の差

三大ヒトケミカルの一つであるα‐リポ酸はブドウ糖を細胞のミトコンドリアでエネルギーを作り出すときに活躍していますが、胃酸で壊れやすく、食後に摂ると分解されて効果が得られなくなります。この弱点をカバーするために、サプリメント素材として加工するときには天然型のR体に非天然型(人工型)のS体を組み合わせたラセミ体としています。 ラセミ体はR体とS体が等量(50%ずつ)となっています。S体は吸収されても


運動をするときにヒトケミカルが必要な理由

全身に60兆個以上とされる細胞の中には、エネルギーを産生する小器官のミトコンドリアがあります。1個の細胞に100〜3000個のミトコンドリアがあり、その全量は体重の10%を占めています。特にミトコンドリアが多く存在しているのは、多くのエネルギーを作り出している筋肉細胞です。 ミトコンドリアの中でブドウ糖や脂肪酸をエネルギーとするためには三大ヒトケミカルのα‐リポ酸、L‐カルニチン、コエンザイムQ


L‐カルニチンの機能性評価が低い

三大ヒトケミカルの一つのL‐カルニチンは水溶性であるので、いつ摂っても吸収されます。吸収率は15%ほどと、低いわけではありません。L‐カルニチンは筋肉に多く蓄積されている成分で、細胞のミトコンドリアに脂肪酸を取り込む作用があり、燃焼を促進する働きがあります。15%の吸収率というのは、肉類などたんぱく質が含まれた食品と一緒に摂った場合の数字です。たんぱく質がないと吸収率は低下します。 三大ヒトケミ


三大ヒトケミカルの吸収率

栄養素の吸収率は重要な問題です。ミネラルのカルシウムの吸収率は約30%です。鉄は動物性食品に含まれるヘム鉄は15〜25%の吸収率があるものの、植物性食品に含まれる非ヘム鉄は1〜5%となっています。「食品に含まれるミネラルが多ければ、それだけ多く吸収される」という考えは間違っている、という記事を週刊誌に載せた編集者から、サプリメントの吸収率についての問い合わせがありました。 カルシウムはビタミンD


三大ヒトケミカルはサプリメントで摂るしかないのか

三大ヒトケミカルのα‐リポ酸、L‐カルニチン、コエンザイムQ10は、エネルギー代謝に必要な成分であるのに通常の食品を食べても補えない、ということを先に触れました。それはなぜかという話の前に、三大ヒトケミカルの機能について繰り返しになりますが、紹介させてもらいます。 α‐リポ酸は、ブドウ糖をエネルギー燃焼に適した形のアセチルCoAに変換させるとともに、エネルギーを作り出す細胞のミトコンドリア内のT


ヒトケミカルは健康食品なのか

三大ヒトケミカルのα‐リポ酸、L‐カルニチン、コエンザイムQ10について再三触れていることから、メディアからの質問も増えています。以前は「ヒトケミカル」とインターネットで検索をすると「フィトケミカル」ではないか、とか、自動的にフィトケミカルで検索した結果が表示されましたが、言い続けているうちにヒトケミカルは立派な(?)検索ワードとなっています。 三大ヒトケミカルは、どれも体内で合成されているもの


65歳前の健康づくりで医療費は抑制できるか

「高齢化社会ではなく超高齢化社会」というテーマは週刊誌のネタになりやすく、この手の情報の依頼はよくあります。取材に対して「超がついても高齢化と言っているが、すでに“高齢社会”」ということを話しています。 今は人口の4人に1人が65歳以上の高齢者となっています。今の高齢者は昔に比べると10年は若くなっていることもあり、国は高齢者を65歳から70歳に引き上げることを検討しています。今のままでは205