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認知症予防には睡眠時間を長くすればよいのか

高齢者になると、睡眠が浅くなって早朝に目覚めることがあるので睡眠時間が短くなると思われている反面、昼寝や居眠りが多くなって睡眠時間が長くなるとも思われています。実際のところはどうなのかというと、国民健康・栄養調査によると平均的な1日に6〜7時間の睡眠時間の人は60歳以上では少なくなって、その代わりに7〜8時間、8〜9時間の人が増えていきます。その傾向は男性のほうが高くなっています。 寝ている間は


糖尿病患者に運動をしてもらうための方便

糖尿病の人は食事療法が基本で、これがしっかりとやれていないと運動療法の効果は出にくいとされています。それは正しいことですが、運動をしたくないと考えている人は「運動は効果がないので、食事で対応する」という発言をすることがあります。それほど運動をしたがらない人に、なんとか運動をしてもらいたいということで、いろいろなアプローチがされていますが、よく例として出されているのは有酸素運動による効果です。 食


治る認知症は本当に治るのか

認知症になったら治るものではなく、状態を軽くするしかできない、認知症の予備群とされる軽度認知障害の状態がみられた団体で、認知機能の改善効果があることに取り組むしかない、というのが医学会の認識です。ところが、セミナーの質問コーナーで「治る認知症があると聞いたのですが」という話が出ました。このセミナーは認知症をテーマにしたものではなく、有酸素運動の有効性に関するもので、その中で有酸素運動が認知機能を高


医師に適切な栄養指導を望めるのか

セミナーの質問コーナーで、よく聞かれることに「どうして医者は栄養指導をしてくれないのか」「栄養指導をしてもらったけれど中途半端な感じ」「言われたとおりにやったのに効果がない、血糖値が下がらない」といった不満があります。それに対して、「お医者様の栄養知識はレベル差が大きいから」と簡単に済ませることもあるのですが、詳しく聞かれたときには半分仕方なく、次のようなことを話すようにしています。 「医学部で


不思議な漢字の読み方の意味

魚偏の漢字については以前に紹介して、それなりの反響がありました。魚偏の漢字は今では魚の種類だけでなく、魚の部位(鰓=えら、鰾=うきぶくろなど)を含めて701種類とされています。魚偏の漢字が登場した飛鳥時代には鮭(さけ)、鮎(あゆ)、鯛(たい)、鰒(あわび)の4つだけで、これは税として都に納めた納税記録の木簡から明らかにされています。 この話をセミナーで前振りでしたところ、セミナー後半の質問コーナ


どれくらい砂糖を摂っても大丈夫なのか

糖尿病や糖尿病予備群の人に対して、血糖値を上昇させるブドウ糖の摂取量の指導をしていますが、「糖尿病でなければ、どれだけ摂ってもいいのか」と聞かれることがあります。100kcal単位のダイエット指導では100kcalを基準として示しています。砂糖のエネルギー量は1g当たり約4kcalなので、砂糖に換算して25gという量になります。砂糖を飲み物に入れるだけなら、自分で量を調整できるものの、菓子でも加工


七大栄養素と八大栄養素の差

以前に「七大栄養素」という話を紹介したところ、「六大栄養素にプラスされたのは何か」という質問をされたものです。六大栄養素ですが、まずは三大エネルギー源の糖質、脂質、たんぱく質が三大栄養素となり、それにビタミン、ミネラル、食物繊維が加わります。かなり以前は糖質、脂質、たんぱく質、ビタミン、ミネラルが五大栄養素とされていて、食物繊維は消化も吸収もされないので、無駄なもの扱いされていました。ところが、食


乳酸と乳酸菌の関連性

乳酸は疲労物質とされていても、有酸素運動をするとエネルギーとして消費できるので、今では有益なものとして考えられるようになっています。メディカルダイエットの講習の中で乳酸の話をしたときに、受講者から「乳酸と乳酸菌は関係があるのですか」と聞かれたことがあります。乳酸菌に乳酸という言葉が入っているのは、乳酸菌が代謝成分として乳酸を作り出すからです。というよりも、乳酸を作り出す菌だから乳酸菌と名付けられた


乳酸をエネルギー物質に変える方法

乳酸は疲労物質とされ、運動法の話をするときには、疲労物質をためない方法が長らく検討されてきました。筋肉トレーニングなどの無酸素運動をすると早い人の場合には30秒を過ぎると発生してきます。ここに着目して、無酸素運動と有酸素運動を交互に繰り返すサーキットトレーニングでは、無酸素運動を30秒間したら、次は有酸素運動を30秒間するという方法を基本としています。有酸素運動は乳酸がたまりにくいだけでなく、乳酸


インターバル速歩の理論と実施法

インターバルウォーキングとインターバル速歩の違いについて紹介したところ、すぐに質問が複数ありました。てっきりインターバルウォーキングの詳細を知りたがっているものと思っていたら、インターバル速歩の基本的な理論を知りたいというものばかりでした。考えてみれば、インターバルウォーキングについては何度も紹介してきましたが、インターバル速歩については比較するばかりで、詳しくは触れてはこなかったからです。 イ