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疲労感は動かないと解消されない
運動をしたり、頭脳労働をし続けていると、疲れを感じます。疲労感は心身の疲労を感じることだと思われていて、疲労感を感じたときには疲労を解消するために身体を休めることが必要だとも考えられています。しかし、実際には疲労がたまってきた結果として疲労感を感じるとは限りません。身体は疲れていないのに、脳で疲労を感じるということもあります。ありますというよりも、むしろ脳で疲労を感じていることのほうが多くなってい
固食は固い食事ではない
咀嚼についての記事を書こうとしているという新聞記者から、「固食についての情報を」という依頼がありました。どんな情報を求めているのかと聞いたところ、「具体的に身体によい固い食べ物の種類を教えてほしい」とのこと。 勘違いしていることはわかりましたが、固い食べ物ということで、「20回以上は噛んで食べるように言われているが、軟らかいものを20回も噛んだらグチャグチャになるので、20回以上を噛める食品を食
体内のナトリウムを減らすための食事法
前回の塩飯の話を受けて、すぐに問い合わせをしてきたのは、毎日チェックしてくれている雑誌記者です。「そのまま記事にはならなくても、発想の参考になる」などと言って、気にしてくれています。食塩の過剰摂取を避けるためにコンビニやスーパーなどの塩飯を食べないようにしたくても、それを食べるしかないということもあります。また、外食にも塩飯を使うところが増えつつあるので、知らないうちに食べているということもありま
塩分に気を使っても血圧が上昇する
「なぜ持ち帰りや外食の料理はおいしいのか」ということが、メディア関係者との懇談の中で話題にのぼりました。料理を考える人が頑張った結果、という簡単な話ではなくて、なぜの理由を解説する前にコンビニ、スーパーの店舗を回って、簡単な現場リサーチを実施しました。 ご飯をおいしく食べるためのお供は、どれも塩味が強いものです。塩味はおいしい食事の基本中の基本です。塩味は舌の表面の味蕾で感じるので、おいしく食べ
骨盤が歪んでいるとエネルギー効率が悪くなる
前回の骨盤のズレがあると正しく歩けない、歩くほど筋肉が緊張して骨盤がズレる原因になる、という話を受けて、「ダイエット効果への影響は」という問い合わせがありました。今回の質問者は雑誌の編集者です。 骨盤はズレがなく、左右の足を均等に前に出すことができると効率よく歩くことができます。骨盤の左右のズレ、上下のズレがあると、左右の歩幅が変わり、着地の強さも変わります。左右の足の着地が同じで、同じ状態でか
足を組み方で骨盤の傾きがわかる
腰掛けている姿勢で片足を、もう一方の足の上に乗せて足を組む座り方があります。右を上にして組んでも、左を上にして組んでも、どちらも同じ感じだという人は少なくて、ほとんどの人は組みやすい側と組みにくい側があります。組みにくいだけでなく、組めないということもあります。どうして、そんなことになるのか、ということを聞いてきたのはテレビ局のプロデユーサーです。以前に納豆のPRを担当していたときに知り合った方で
吸収されないはずの水溶性食物繊維が身体によい理由
健康に役立つ機能性成分は胃の中で分解されて、小腸から吸収されてこそ効果が発揮されるものです。だから、吸収されないものだったら効果がないことになります。以前にクロレラ商品を国民生活センターが購入して、吸収率について調べたことがあります。そのときに分解されないために吸収されず、そのまま素通りという商品があり、名指しもされて、販売が大きく落ち込んだということもあります。これはわかりやすい例だと思います。
未病息災は何をすることなのか
未病は健康と病気の間の状態を指します。日本未病システム学会が定義していますが、未病状態であっても健康で過ごす方法があり、それは「未病息災」と表現されています。未病息災をテーマにした書籍が登場したのは2006年1月のことです。この書籍の著者の一人は同学会の前理事長(三代目)の福生吉裕先生(老人病研究所所長)です。雑誌に初登場したのは2006年3月発行の月刊情報誌『健康日本』(日本健康倶楽部)で、この
脂肪は体内で燃焼しているのか
運動をすると「体内で脂肪が燃焼する」という表現がよくされます。私たちも代謝の仕組みを説明するときに、できるだけ簡単に、イメージしやすいように伝えようとして“燃焼”という言葉をつかうことがあります。しかし、実際には体内で燃焼するようなことはありません。 以前に“燃焼系”と名付けたアミノ酸飲料が盛んにPRされていました。脂肪は燃焼するものではないという常識があるものの、その常識を超えた研究成果があっ
75歳以上の医療費が2倍になる日
一生涯に使われる生涯医療費は2700万円にもなっています。そのうちの半分は70歳以上で使われていて、平均寿命が80歳を超えたばかりの男性は、わずか10年の間に1350万円もの医療費を使っていることになります。1年間に135万円となり、このうち健康保険の自己負担の分が個人の懐から出ているわけです。私たちが日本人の体質と長寿社会について述べるときに、よく使っている厚生労働省のデータで、これはメディアに