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「健康な患者」を増やすためのヒトケミカル

「健康な患者」という一般には聞きなれない言葉が医療機関で使われています。同じ病名、同じ病状で病院に来た患者は同じ状態ではなく、年齢が同じであったとしても健康の度合いには随分と差があります。健康というのは身体的状態と精神的状態の両方を指していますが、医療機関としては同じ患者数なら、できるだけ健康な患者を歓迎しています。それだけ手間がかからず、治しやすいということです。 これは医療機関だけでなく、老


認知症のチェックで運転能力はわかるのか

前回の運転免許の認知機能の説明に続いて、長谷川式認知症簡易評価スケールについて紹介します。医療機関の多くは認知症や軽度認知障害認知機能の判定に長谷川式認知症簡易評価スケールを用いています。このスケールは以下の内容で実施されます。 1 歳は幾つですか? (2年までの誤差は正解) 2 今日は何年の何月何日ですか? 何曜日ですか? 3 私たちが今いるところはどこですか? (正答がないときは5秒


運転能力はラケットスポーツで向上する

75歳以上の高齢者ドライバーは運転の能力の判定として認知機能検査が実施されます。高齢者がアクセルとブレーキを踏み間違えたり、赤信号でアクセルを踏んだり、道路標識を無視したりということが多くなることから、認知機能を確認する検査で危険性がある人をあぶり出して、認知機能に問題がある人には運転免許証の返納を求めていくという制度です。 実際に、どんな検査が行われるのかというと、次の4つの項目です。 1 


納豆とヨーグルトの組み合わせ

NHKの健康情報番組の中で納豆が取り上げられ、美味しく食べられる工夫としてヨーグルトと一緒に食べる方法が紹介されていました。これを見ていた民放のプロデューサーから「時代が早すぎましたね」との連絡がありました。日本メディカルダイエット支援機構の理事長は、以前に納豆ブームを巻き起こしたときのメディアと流通に向けての毎月のリリースを作り、テレビ番組の仕掛けもしていたことから、有名な民放の日曜日夜の番組で


ベネフィットがあれば運動も続けられる

何も成果が得られないのに頑張って運動をしろと言われても、それは難しいことです。運動をすれば身体によい結果が現れるであろうと多くの人は考えるので、「ウォーキングをすれば健康になるから、それでいいじゃないか」と発言する運動科学の先生が出てくるのも仕方がないことですが、なぜ身体によいかがわかるだけでも続ける気が高まります。その理論に従って、よい結果が出たら、もっとやる気が起こって続けていくモチベーション


楽しくなければ運動療法は続かない

健康のために食事の量を減らすか、運動の量を増やすかの選択を迫られたとき、どちらか取り組みやすいほうを選ぶ人が多いのかと思ったら、最も多かったのは“できれば”どちらもしたくないという返答があって驚いたことがあります。 選択を迫られたといっても、何を目的にしているかによって意気込みは大きく違い、少し太ってきたからやせたいということなら、食事の量を少し減らすとか、甘いものを減らす、太りやすいとされる脂


高齢者は血圧が高いのは当たり前か

健康に関するセミナーのときのこと、「来年から高齢者になるのが楽しみ」と話している人がいました。高血圧の基準の変遷についての質問に対するやり取りの中でのコメントですが、年金の話とか医療費の自己負担の話かと思ったら、高齢者が血圧の基準が“甘くなる”ので楽になるとのこと。医療費の負担は所得にもよるものの70歳以上で2割、75歳以上で1割なので、高齢者になるのが楽しみというのはわからないでもありません。


日本人の腸は長いのか長くないのか

日本人は腸が長い、という話は事実として語られています。これは教科書にも載っていることで、私たちも、それに基づいて腸が長いことのメリット、デメリットを紹介しています。このことは『本当は健康寿命が短い日本人の体質』(宝島社)にも取り上げています。そして、デメリットを克服するための方法については、このサイトの「体質改善」の中で紹介していきます。 しかし、「日本人の腸が長いというのは間違いだ」という話が


病気の最大の原因は老化か

生活習慣病の検査数値を基準以内に抑えることは若いときには、それほど大きな努力は必要なかったのに、年齢を重ねると基準値を上回らないようにするのに多くの努力、大きな努力が必要になってきます。生活習慣病は、まさに生活習慣が反映されるので、健康づくりを支援する方々が、どんなに努力をしても、健康であり続けたいと願っているすべての人の検査数値を基準内に抑えておくことは不可能とされています。 糖尿病のように発


早歩きの代わりのノルディックウォーキング

高齢者は1日に8000歩を目標に歩き、そのうち20分間は中強度の歩行が健康づくりに効果があるということは今ではそれなりに知られるようになってきましたが、これが発表されたのは中之条研究です。これは群馬県中之条町のすべての高齢者(歩けない人を除く)を対象にした調査の研究成果ですが、中強度の歩行というのは息が弾んでも、なんとか歩行中に会話ができる早歩きのことを指しています。 高齢者の場合には、歩くこと