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脂肪代謝促進研究49 消化とエネルギー代謝
消化をよくするためには消化液を多く分泌させる必要があるわけですが、食べたものの種類と分量に合わせて消化液が分泌されるためには、消化器を正常に働かせるためのエネルギーが必要になります。細胞の中で発生するエネルギーの源になっているのは糖質(ブドウ糖)、脂質(脂肪酸)ですが、これが細胞の中のミトコンドリアで代謝されることによって細胞の中の生化学反応を起こすためのエネルギーとなっています。 細胞の中
エネルギー代謝50 リバウンドによる“スリム型肥満”
小児肥満というと、一般には見るからに太っている子どものことを指すときに使われる用語ですが、中には見た目はスリムで、どう考えても肥満ではないという状態であるのに、体脂肪計(体組成計)で測定すると肥満の領域となっている子どもがいます。医療業界では“スリム型肥満”と呼ばれています。 成長期の子どもは、内臓も筋肉も成長していますが、同時に体脂肪も増えていきます。特に女性は、成長して女性らしい体つきに
ツイン・ウォーク21 腎機能対策の効果的な歩き方その1
腎機能が低下した場合には、身体を休め、腎臓の機能を回復させることが一番とされるので、運動よりも、まずは休むことが必要になります。しかし、腎機能の低下の原因が、糖尿病の合併症である糖尿病性腎症である場合や、糖尿病性腎症の原因である糖尿病を予防する場合には、運動をして血糖値を下げることが有効となります。 血糖は血液中のブドウ糖のことで、その量が多いと、ブドウ糖は血管の細胞の中に入り込み、糖アルコ
発達栄養講習26 自律神経と栄養摂取の関係
発達障害の特性の一つに自律神経の調整がうまくいかないことがあげられます。自律神経は自分の意思とは関係なく、環境や身体の状況に応じて自動的に調整されるものとされます。通常では、そのとおりなのですが、発達障害があると自動的な調整ができにくくなります。 その原因として、神経伝達物質のセロトニンの不足によって興奮作用のあるドーパミンやアドレナリンの働きすぎを抑えきれないことがあげられています。それだ
発達栄養82 触覚過敏で起こる食事への影響
発達障害の感覚過敏の一つの触覚過敏では、「茹で野菜でも固くて痛みを感じるので食べられない」ということもあれば、「三つ葉の茎が喉に刺さる」と訴える子どももいます。どうして、こんなもので痛みを感じるのかという疑問も抱かれるところですが、周囲の人には理解できない刺激に苦しんでいるのが発達障害児の特徴といえます。 固いものを噛むことは歯にも歯茎にも強めの刺激がありますが、この刺激を痛みと感じると、そ
発達支援推進14 何をすればよいかわかれば正解が出せる
発達障害の一つの学習障害は、調査によっても異なるものの、自閉症スペクトラム障害、注意欠陥・多動性障害よりも多くなっています。学習障害と判断されても、学習面での困難さは学習障害だけにみられることではなくて、自閉症スペクトラム障害でも注意欠陥・多動性障害でも、その特性によって学習での結果が出せないこともあります。 学校の授業は時間が決まっていて、試験の時間も決められています。その時間内で理解をし
脂肪代謝促進研究48 EPOC効果を高めるL‐カルニチン
最大酸素摂取量の60%の強度の有酸素運動をすることで、運動後の脂肪代謝を高めることができるEPOC(excess post-exercise oxygen consumption)効果は、短時間だけのことではなくて、運動法によっては12時間も効果を高めることができることが研究によって明らかになってきています。 最大酸素摂取量は全力で運動したときに体内に取り込む酸素量のことですが、その60%と
サプリ概論234 逆転の発想の亜鉛その1
ミネラルの亜鉛は、サプリメント成分としても人気があり、中には亜鉛がほとんどで、少しだけ他のミネラルを加えている製品も販売されています。 亜鉛が重要であるとされることに、皮膚や粘膜の健康維持がうたわれているのですが、亜鉛は栄養素の代謝や生命活動などに関わる化学反応に携わるミネラルです。200種類以上の酵素の構成成分であって、体内では皮膚、毛髪、肝臓、腎臓、睾丸、舌の味蕾などの新陳代謝が盛んな細
健康・火の用心30 “失笑”を生む健康行動
そんなことをしていても健康にはなれない、無駄な努力だというときに、“失笑”という言葉が使われることがあります。そんな失笑されるようなことで満足していないで、実際の健康効果が得られる方法に取り組むべきだということを言いたくて、「失笑されないように」と話していた健康づくりの指導者がいました。 そんなことを言っていると、それこそ失笑されることになりかねません。間違っていると言っている人が、実は間違
発達栄養講習25 小児は代謝促進成分の合成が低い
代謝促進成分のL‐カルニチンは脂肪酸を細胞のミトコンドリアに取り込んでエネルギー化させるために必要で、そのために体内で合成されています。L‐カルニチンについて一般に言われているのは、合成のピークが20歳代前半で、それ以降は合成量が減り続けてエネルギー代謝が低下していくということです。 このことが年齢を重ねていくと、これまでと同じ食事、同じ運動をしていても、徐々に体脂肪が増えて太っていくという