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健康ウォーキング13 医療費抑制への挑戦

厚生労働省による日本人の生涯医療費(2017年)は男女平均で2700万円、男性が2600万円、女性が2800万円となっています。このうち半分ほどは70歳以降に使われています(男性53%、女性47%)。女性のほうが多いのは長生きであり、年齢を重ねるほど医療費が増えることを示しています。 運動の介入によって医療費を抑制する取り組みには多くの機関が参加していますが、その一つの一般社団法人スマートウエル


学習障害179 学習意欲を高める応用行動分析

応用行動分析の紹介に続いて、学習面での問題行動の改善法について紹介します。通常の問題では理解しにくいときには、穴あき問題が使われます。穴あき問題は、重要なキーワード以外は示されていて、まさに穴の中に言葉を入れていくもので、そのヒントは示された問題文の中に隠されています。 席順などの順番で埋めるところを指していくと、学習障害がある子どもが苦手な問題を当てられることがあります。その問題を解答できなか


ポストコロナ「憎まれっ子世にはびこる」3

発達障害者はIT産業では欠かせない存在となり、コロナ禍を経験して、その流れはますます勢いを増しているということを紹介しましたが、IT産業だけが活躍の場ではありません。2040年には全労働人口の20%が医療と福祉に必要だという厚生労働省の推計を見ても、いかに多くの働き手が必要かということで、これまでの医療人材、福祉人材だけでは、とても支えきれるものではありません。 それだけ高齢化が一気に進んでいる


安定性をもったポールウォーキングなら子どもも高齢者も安心

ノルディックウォーキングのポール(スティック)はゴムパッド(アスファルトパッド)の接地面が45度の角度になっています。勢いよく前進するためには後方にポールを突いて、効率よく接地できるように角度がついています。スポーツ感覚のノルディックウォーキングも、前突きで安定感を大事にするポールウォーキングも、どちらもノルディックウォーキングと呼ばれることがあります。 前突きをディフェンシブスタイル、後突きを


健康ウォーキング12 高齢者の定義変更が提言された

後期高齢者の数が前期高齢者の数を超えた前年の2017年1月に日本老年学会と日本老年医学会は、高齢者の定義の変更を提言しました。2013年に高齢者の定義を再検討する合同ワーキンググループを立ち上げ、高齢者の心身の健康に関する各データを検討して議論を重ねてきました。 これまで高齢者は65歳以上と定義されてきました。しかし、歩行速度、握力、血清アルブミン濃度(血漿中のタンパク質の濃度で肝臓と腎臓の働き


発達栄養学179 生活教科での食に関する指導・小学校5

文部科学省の「食に関する指導の手引」では教科ごとの食に関する指導を各論として掲載しています。ここでは生活の小学校の食に関連する内容を前回に続いて紹介します。 エ 他教科などとの関連 *道徳1・2学年D自然愛護(18)と関連させ、植物の世話を通し、生命の営みを実感させたり、自分の成長を振り返るに当たっては、道徳1・2学年A節度・節制(4)と関連させたりして、指導の充実を図ることも大切です。 〔


ポストコロナ「憎まれっ子世にはびこる」2

“多様性の時代”と言われます。これはオリンピックとパラリンピックの開会式、閉会式でアピールされた多様性と調和の理念からも感じられるように、人種や性別、言語、宗教、障害の有無などの違いをお互いに認め合い、多様な考えを活かしながら社会を前に進めていこうという考え方です。開会式と閉会式では性の多様性が強調されすぎたようにも感じますが、コロナ後の時代を考えるときには、この多様性がなければコロナ前のような進


サプリ概論76 ビタミンの摂取量5

ビタミンEは脂溶性ビタミンですが、体内の脂肪に溶けて保持される性質があるため、過剰症が起こる可能性があります。1日に摂取すべき量については「日本人の食事摂取基準」(2020年版)に掲載されています。 ビタミンEの男性の目安量は年齢によって異なります。 〔男性:ビタミンE目安量〕 1〜2歳:3.0mg、3〜5歳:4.0mg、6〜7歳:5.0mg、8〜9歳:5.0mg、10〜11歳:5.5mg、


健康ウォーキング11 日本人の健康度の変化と認知機能

日本老年学会と日本老年医学会は、65歳以上とされる高齢者の定義を75歳以上に引き上げるべきだとする国への提言を発表しました。高齢者の健康データの分析から身体が健康な高年齢者が増え、過去に比べて加齢に伴う身体機能の変化の出現が5〜10年遅れていることが明らかになったことを受けたもので、65〜74歳を准高齢者、75〜89歳を高齢者、90歳以上を超高齢者と分類しています。 日本人の平均寿命が男女ともに


学習障害178 応用行動分析による行動の改善

学習障害がある子どもは、いくつかの課題を抱えていて、望ましいとされる行動が取りにくいことがあります。そのような子どもに、発達障害児の改善に使われている応用行動分析が活用されることがあります。応用行動分析(Applied Behavior Analysis)はABAとも呼ばれますが、人間の行動を個人と環境の相互作用の枠組みの中で分析して、さまざまな問題の解決に応用していく理論と実践の体系を指していま