最新情報
エネルギー代謝30 排出とエネルギー代謝
食事で摂取したもののうち胃で消化され、小腸で吸収されたもの以外は、不要なものとして大腸に運ばれ、排出されます。実際には大腸で分解されて吸収される成分、大腸で発生する栄養素があるのですが、全体量としては少ないので、大腸の排出のための器官と考えても間違いではありません。 排出は不要なものを出すだけなので、エネルギーは必要ないような印象が抱かれることがあるのですが、大腸は排出のために蠕動運動をする
整えるダイエット3 筋肉は刺激すれば増やせる
筋肉は運動をすれば筋肉は増えるのは間違いないことです。もちろん、増やしたい部位の筋肉に負荷をかけて動かすことと、筋肉になる栄養素のたんぱく質の摂取、筋肉を増やす成長ホルモンの分泌などの条件はあるのですが、筋肉は刺激をしないことには増えてくれません。しかし、運動をすれば必ず筋肉を増やすことができます。 運動をしても筋肉が増えない、たんぱく質が含まれた肉や魚がたくさん食べられない、年齢が進むと成
Diet Designer9 わかりにくい80kcalが基準の理由
自分のダイエットをデザインする基本として、100kcal単位の栄養摂取について紹介してきましたが、現状の栄養学で単位となっているのは80kcalです。栄養士をはじめとした学校教育でも80kcalが採用され、臨床栄養の世界でも80kcalが基本です。入院患者の栄養摂取については医師が約束食事箋(食事の処方箋)で摂取成分について指示を出し、これに従って管理栄養士が食事のメニューを考えます。そのときの基
脳の健康寿命109 動脈硬化の危険因子
中性脂肪の数値が正常範囲を超えても、すぐに身体に悪影響が出るわけではありません。しかし、血液中の中性脂肪が増加した状態が長く続くと、動脈硬化のリスクが高まります。血液中の中性脂肪が増えると、HDL(高比重リポ蛋白)が減り、その結果としてLDL(低比重リポ蛋白)が増えて、コレステロールが血管壁にたまりやすくなります。 動脈硬化になると血管の内壁が徐々に厚くなり、硬くなって弾力性が弱まり、血管の
発達栄養62 睡眠の調整のために摂るべきもの
発達障害では自律神経の調整が乱れやすく、活動が盛んになる昼間の時間帯は交感神経の働きが盛んになっているはずなのに抑制系の副交感神経の働きが盛んになり、夕方から朝までの副交感神経の働きが盛んになっているべき時間帯に交感神経の働きが盛んになっている、ということが起こりやすくなっています。そのために、昼間の学習時間に脳の働きが活発にならず、逆に夕方以降になって脳の働きが活発になり、身体の活動も盛んになっ
整えるダイエット2 太るだけなら簡単だ!
やせるというと体重が減ればよいと考える人がいるかもしれませんが、減らすべきは体脂肪です。単純に太って体重を増やしたいのであれば、食事量を多くして、体内に入ってくるエネルギー源(糖質、脂質、たんぱく質)を増やすと、余分となったエネルギー源は肝臓で脂肪酸に合成されて中性脂肪となります。 この中性脂肪は蓄積型の脂肪であるので、脂肪細胞の中に蓄積されていきます。体脂肪は、内臓脂肪と皮下脂肪を合わせた
整えるダイエット1 太るのもダイエット
「太ることもダイエット」などと言うと、セミナーの受講者から怒られることもありました。これは、やせる方法だけを学びたくて受講している人がほとんどの会場のことで、ダイエット指導をしようとする人の場合には、「太ること“も”」の意味を理解してくれて、むしろ熱心に耳を傾けてくれるようにもなります。 “も”をつけているのは、「やせることもダイエットだし、太ることも人によってはダイエットだ」ということを伝
発達障害支援8 自閉症スペクトラム障害を理解する
三大発達障害(自閉症スペクトラム障害、注意欠陥・多動性障害、学習障害)について、一つずつ基礎的な知識として持ってほしいことを紹介していきます。 対人関係の困難、パターン化した行動や強いこだわりの症状がみられる障害は、以前は広汎性発達障害と呼ばれていました。 2013年に改定された診断基準では広汎性発達障害の分類がなくなり、自閉症スペクトラム障害という診断名となりました。自閉症スペクトラ
サプリ概論214 薬はプラス効果、サプリはマイナスもあり得る
健康食品は効果を目的として複数の成分を組み合わせて作ることがあるのに対して、医薬品は一つの働きのために一つの成分を使っています。複数の作用が必要なときには、別の医薬品を組み合わせて使うというのが医薬品の特性です。だから、医薬品は多くの種類が出されて、患者や家族を驚かせることにもあるのです。 医薬品はプラスの効果があって、足し算で有効性が得られるということですが、副作用については掛け算となりま
Medical Diet135 ダイエットで鉄不足になる
ミネラルの鉄というと貧血との関係がよく言われますが、ダイエットによって不足して、これが貧血だけでなく、エネルギー代謝にも大きな影響を与えています。 鉄はエネルギー代謝の酵素の構成成分となるミネラルで、赤血球の色素成分であるヘモグロビンの成分として酸素の運搬、細胞への酸素の取り込み、老廃物の炭酸ガスとの取り替えの機能があります。 また、赤血球の生成とともに鉄欠乏性貧血の予防、免疫細胞の成長な