最新情報

発達栄養学31 カルシウムが不足すると太るメカニズム

飲食から摂取するカルシウムが不足すると血液中のカルシウム濃度が低下することになるのですが、カルシウムが大きく不足すると逆に血液中のカルシウム濃度が上昇しすぎるというカルシウム・パラドックスが起こります。身体には重要なカルシウムの濃度を調整する機能があって、摂取するカルシウムが大きく減って、血液中のカルシウム濃度が低下すると、カルシウム濃度を一定に保つために、骨に蓄えられているカルシウムを分解して血


日本人の腸機能の特徴

善玉菌も悪玉菌も細菌の一種であり、エサとなる栄養源を食べて、体内で代謝させてエネルギーを作り出しています。そのエネルギーによって活動して、増殖をしていると同時に、代謝物を外部に排出しています。この代謝物が善玉菌と悪玉菌では違っていて、善玉菌は酸性物質を作り出し、悪玉菌はアルカリ性物質を作り出しています。つまり、善玉菌が増えて酸性物質が多く排出されれば腸内は酸性傾向になり、悪玉菌が増えてアルカリ性物


学習障害30 視覚系の課題の困難さ

視覚系の課題が見られる子どもでは、小学1年生でみられるような文字の読み方が高学年になっても続くことがあります。文字を一字ずつ指で辿りながら読んでいくことが年齢を重ねても続いていて、そのために文字を読んでも意味を理解することができないということが起こります。ひらがなは読んで文字全体を書き写すことができても、漢字は部首ごとに書き写していくために時間がかかることになります。 音を文字に変え、文字を音に


善玉菌を増やして悪玉菌を減らす方法

腸の中には、1000種類以上、約1000兆個もの腸内細菌が棲みついていて、その重量は1~1.5kgにもなります。腸内細菌は善玉菌、悪玉菌、日和見菌に大きく分けられています。日和見菌は腸内の環境によって善玉菌の働きも悪玉菌の働きもします。バランスがよい腸内環境では、「善玉菌20%:悪玉菌10%:日和見菌70%」の割合になっているといいます。 善玉菌はビフィズス菌やフェカリス菌、乳酸桿菌などの乳酸菌


発達栄養学30 カルシウムを効率よく吸収する方法

不足しがちなカルシウムを摂取するために、まずは注目されるのは牛乳です。カルシウムの平均的な吸収率は約30%となっていますが、牛乳は約40%となっています。コップ1杯(200ml)には227mgのカルシウムが含まれているので、吸収率が40%では約90mgが吸収されることになります。ただ、牛乳だけでカルシウムを摂取しようとしたら毎日9杯以上を飲まなければならないことになります。 吸収率は牛乳の約40


記念日12月8日〜14日

広く健康に関わる記念日について紹介します。 12月8日 過去の写真や思い出のアルバムを使って自分自身を発見することで本当の自分の幸せを見つけるアルバムセラピーの普及をする日本アルバムセラピー協会が設立記念日の2015年12月8日に合わせて「アルバムセラピーの日」と制定。農を変えたい全国運動関西地域ネットワークが有機農業の推進に関する法律が成立した2006年12月8日にちなんで「有機農業の日」と制


日本人の腸が長い特徴は有利なのか不利なのか

「日本人は腸が長い」ということは今では常識として語られています。腸が納まっている胴体の長さを欧米人と比べると、身体のサイズが小さな日本人のほうが短くなっています。臓器の大きさは身体の大きさに比例する傾向があり、日本人の腸は短くてもよいはずです。ところが、日本人は小さな胴体の中に、欧米人よりも1.5~2mも長い腸が納まっています。 日本人の腸の長さは全体で7.5~8.5mあり、そのうち小腸が6~7


学習障害29 視覚系・聴覚系・感覚と運動系の課題によって異なる困難さ

学習障害の改善に取り組むときには、どこに課題があるのかを把握して、それぞれの状態に合った方法でアプローチする必要があります。文字の読み書きに関しては、タイプI:視覚系の課題、タイプII:聴覚系の課題、タイプⅢ:感覚と運動系の課題に大きく分けられています。 同じように文字が読めない、漢字の習得が困難、特殊音節の習得と仕様が困難という状況であっても、タイプI、タイプII、タイプⅢによって問題点が異な


加齢が副交感神経の働きを低下させる

自律神経の交感神経と副交感神経のバランスは、年齢を重ねていくと変化が起こってきます。交感神経は身体を興奮状態にさせて活発に活動をさせる働きがあることから、加齢によって、あまり機能が低下することはありません。それに対して副交感神経は加齢による低下がみられます。男性は30歳を過ぎたころから、女性は40歳を過ぎたころから大きく機能が低下することが確認されています。そして、年齢を重ねるほど副交感神経が働き


発達栄養学29 カルシウムが大きく不足している(国民健康・栄養調査結果)

カルシウムというと骨のためのミネラルという印象がありますが、実際には血液凝固、筋肉収縮、神経系の調整のほか細胞内外のカルシウム濃度の調整によって細胞の機能の調整、ナトリウム排泄によって血圧調整をする作用があります。また、腸壁を刺激して蠕動運動を盛んにして便通を促進する作用があり、カルシウムの摂取が大きく減少すると脂肪酸合成酵素が活性化し、肝臓で合成される中性脂肪が増加します。(詳しくは発達障害9で