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発達栄養学118 野菜が食べられない子どもの対応4ビタミンの話3

代謝と抗酸化のビタミンについて前に紹介しましたが、それぞれのビタミンの役割は異なっています。健康の維持・増進には、どれも必要になることを示すために、簡単にまとめて紹介します。今回は水溶性ビタミンです。 ビタミンB₁:糖質のエネルギー代謝に必要な補酵素としての働きがあり、疲労回復のビタミンとも呼ばれます。脳の唯一のエネルギー源でもあるブドウ糖をエネルギー源として利用するときにビタミンB₁が必要で、


健康寿命延伸のための提言45 提言のエビデンス6心理社会的要因3

国立高度専門医療研究センター6機関(国立がん研究センター、国立循環器病研究センター、国立精神・神経医療研究センター、国立国際医療研究センター、国立成育医療研究センター、国立長寿医療研究センター)が連携して、研究成果として「疾患横断的エビデンスに基づく健康寿命延伸のための提言(第一次)」を公開しています。提言のエビデンスの解説(第3回)を紹介します。 ソーシャルサポート(社会的支援)や社会的孤立な


旅は道連れ“要はお酒”となったきっかけは転校の連続

子どものときには、父の転勤に従って転校を繰り返していましたが、行く先で、なぜかクラスメイトに造り酒屋の息子が必ずいました。跡取りもいれば、次男、三男もいましたが、酒蔵には親しみがあって、作り方は同じはずでも、どこかが違っている、それが知れたらいいなという思いで、遊びにいっていました。 父の実家が新潟県柏崎市の米屋で、一時期は酒米を扱っていたこともあったので、父の地元でも酒蔵を訪ねたことがあります


学習障害117 睡眠の調整のために食べるべきもの

発達障害では自律神経の調整が乱れやすく、活動が盛んになる昼間の時間帯は交感神経の働きが盛んになっているはずなのに抑制系の副交感神経の働きが盛んになり、夕方から朝までの副交感神経の働きが盛んになっているべき時間帯に交感神経の働きが盛んになっている、ということが起こりやすくなっています。そのために、昼間の学習時間に脳の働きが活発にならず、逆に夕方以降になって脳の働きが活発になり、身体の活動も盛んになっ


「意識の変化が社会を揺り動かす」は本当か

コロナ禍が長く続く中、しかも変異株の登場で、どんどん追い詰められていく感覚があるのに、国の対策を全幅の信頼をもって受け入れられないということから、「元に戻ることができるのか」「日常を取り戻すことができるのか」という不安な意識も高まり続けています。コロナ対策というと飲食店の営業自粛がメディアで取り上げられる機会が多いことから、飲食店に例えると、収束して客足が戻ってきても、売り上げが元の状態に戻ってく


なぜオリンピックのスポンサー枠は多いのか

東京2020のオリンピックに参加する選手はキャンセルやボイコットなどがなければ1万5000人ほどと予定されています。選手以外の関係者(監督、コーチ、各国の役員、各スポーツの役員など)は、以前は選手の数よりも多いと批判を浴びて減っているものの1万人ほどになると予測されています。運営には審判や係員も必要で、このほかに報道枠は3万人、スポンサー枠などは4万5000人と発表されていました。 スポンサーは


記念日6月1日〜7日

広く健康に関わる記念日について紹介します。 6月1日 日本冷凍事業協会が陰暦の6月1日が江戸時代の氷室の日であったことから「氷の日」と制定。日本チューインガム協会が6月1日は歯固めの日として硬いものを食べて健康増進を図る風習があることから「チューインガムの日」と制定。全国鮎養殖漁業組合連合会が鮎の旬が6月であることから「鮎の日」と制定。Jミルクが国連食糧農業機構の世界牛乳の日に合わせて「牛乳の日


甘辛二刀流が糖尿病研究のきっかけだった

子どものときから日本酒に関心があった、などというと、どんな子ども時代を過ごしてきたのかと言われそうですが、幼少期に過ごした母の実家がお寺で、饅頭と日本酒は常にキープされていました。饅頭の話は別の機会にするとして、子どものときに日本酒は飲むものではなくて、お寺の儀式でお燗をつけたり、お酌をして回るというのが孫の仕事でもありました。ちなみに、母の実家は新潟県の出雲崎という良寛和尚の故郷の町で、後に岡山


地域の健康対策は竹槍では通用しなくなっている

無謀なことをする人を「竹槍で突っ込む」と表現することがあります。竹槍(たけやり)というのは第二次世界大戦の本土決戦に備えて竹の先端を斜めに切って、槍のように使った訓練をした意味のない行動を指していて、実際に日本人が竹槍で戦うことはありませんでした。ところが今、実際の竹槍を構えているわけではないのですが、それと同じことをして強敵と戦おうとしている人が少なくありません。今の時代の強敵といえば新型コロナ


発達栄養学117 野菜が食べられない子どもの対応4ビタミンの話2

発達障害による極端な偏食のために野菜が食べられないという子どもは少なくありません。しかし、そのほとんどは特定の苦手な野菜があって、その苦手とすること(見た目、味、食感など)を料理で手を加えることで改善できます。ところが、中には野菜全般が食べられなくて、野菜を食べることができるまで待っていたら栄養不足になりかねないという例もあり、すぐに対応する必要があります。 野菜で摂取するべき栄養素としてはビタ